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emotet

■■セキュリティ用語擬人化プロジェクト Vol.15■■

世界中を渡り歩いて各地で自由気ままに過ごしていたが、日本に住んでいる兄を頼って昨年来日したフリーター。当初はおとなしくしていたのだが、今では勝手に友達を家に連れ込んで夜中まで一緒に騒いだりと、同居の兄やご近所さんを困らせている。
様々なアルバイトを始めては、数か月で辞めてまたフラフラしたりと、何かと落ち着かない生活をしているようで、あまり良くない付き合いも増えている。最近になって急速に日本語がうまくなったのは、日本人の彼氏ができたからだという話。
実は体力にはあまり自信がなく、休日は「充電」と言って寝続けることも多い。
「私は悪くない」が口癖のかまってちゃんで、方々に遊ぼうと声をかけているが、ほっとかれるとふらっとどこかに行ってしまい、しばらくしてまたひょっこり現れたりする。

「少しぐらい遊んでくれてもいいじゃん!」

emotetは、金融データの不正取得を目的としたトロイの木馬型のマルウェアとして2014年に初めて観測されました。しかしその後に様々な機能が追加されるなどして、現在ではモジュラー型マルウェアとしてサイバー攻撃に使われています。
モジュラー型マルウェアは、別プログラムを追加でダウンロードすることが可能で、攻撃の際にターゲットへの⾜がかりとして利⽤されてしまうため、拡散されたemotetが追加で別のマルウェアを呼び込んで感染させ、深刻な被害に発展した例もあります。感染源は主にメールであり、URLリンク、PDF、マクロ付きOfficeファイルなどがよく使われています。
以前から活動は観測されていましたが、2019年に入り日本での攻撃も活発化し、攻撃に使われるメールの文言も会議の開催通知や請求書など、思わず確認してしまうような巧妙な内容となっていて、日本語としての違和感も感じないようなものも出現しています。2020年に入っても相変わらず攻撃は観測され続けており、今後も続くと予測されるため注意が必要です。

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