ペットセラピーって、大事。
そこは、人から聞いたりテレビで稀に目にする、いわゆる精神病院、精神病棟とは全く違うところで、自分が2周間過ごすことになる6人用の大部屋の中には骨折している人(外科系)や、お年寄り(おそらく内科系)もいらっしゃった。
自分は若い頃、心身の不調を抱えていた。小さな町医者から総合病院を紹介されて、「検査入院みたいなものです、試してみませんか?」と、疲れた自分を温かく迎え入れてくれた。
心療内科経由で入院している自分も、手始めは「悪性腫瘍や潰瘍、とにかく内科的治療が必要な病気」がないかを調べてくれる。
その結果、自分は内科系の病気は見つからなかった。(若かったのもある。)つまりそれは、あなたの不調はすべて精神的由来ですよ、と突きつけられるショックもあったが、同時に、内臓は健康だ、と太鼓判を押してくれた安心感もあった。
MRI検査の造影剤の投与で、凄い速さで血管を通して大量の液体が体内に入ってくる感覚や、胃カメラで生死をさまよう思いをしたり(これで死ぬことはきっとない)そしてそのスケジュールの合間に、臨床心理士さんとのカウンセリングが何度もあり。
MRI検査、カウンセリング、血液検査、カウンセリング、CT検査、カウンセリング、胃カメラ、カウンセリング、院長回診、カウンセリング。内科と心療内科を交互に混ぜ合わせることで、「精神的に参っている自分」への集中力は良い意味で切れ、久しぶりに穏やかな時間を過ごし、総合病院の総合力を感じた体験でもあった。
動物が好きで、実家で猫を飼っていたり、たまに一人でフラっと動物園に行ったりする、という話を臨床心理士さんに伝えたからか、2周間の過酷な(過酷だったのは胃カメラと苦手な採血のみ)入院生活退院前日には、「ペットセラピーをお勧めします」というカウンセリング結果を出していただいた。
当時若かった自分は、「へ?2週間も入院してそれだけ?」と拍子抜けしたが、あれから数年、ペットセラピーがいかに自分の心を安定させてくれるかを実感し、今の時代は各動物園が発信する動物たちの様子でも、心が救われている気がする。
鳥類ではあるが、フクロウのお腹に耳を当てても良いフクロウカフェも、動物好きの方々へお勧めしたい。
フクロウのお腹にそっと耳を当てると、フクロウの呼吸音がかすかに聴こえる。それも、あの「ホー」なのだ。(野生なら、鳴き声として聴くことはできるかもしれないが、カフェ内でのフクロウの鳴き声は、ギャッ、とかそんなもの。)
あれは自分の中で、この世で1番癒やされる音。
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