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書評 人は見た目が9割 竹内一郎

初版は2005年。手にした本は81刷で、帯には「シリーズ累計123万部」とあった。以前からタイトルが気になっていた本で、中身を見るまでいま問題の「ルッキズム」でもテーマにしているのかな、と思い込んでいたのだが、内容は全く違った(著者には失礼な話になるが)。

劇作や漫画原作を手掛けている著者が、創作の過程で感じた点などを、エッセイにまとめた1冊。冒頭で、最近活字の本より漫画のほうが圧倒的に売れている理由として、下記のように語る。

「文字だけ」より「文字と絵の組み合わせ」の方が、受け手に理解されやすいからだ。伝達力が高いと言ってもよい。

同書では、顔つき、しぐさ、目つき、におい、色、温度、距離といった事例を挙げつつ、言葉以外の膨大な情報=非言語コミュニケーションが、われわれの生活のさまざまな場面を左右していることを浮き彫りにする。読んでみると、いろいろと思い当たる部分も多かった。この本がベストセラーとなっているのは、読んでみて納得する部分が多いからだろう。

#書評 #コミュニケーション #人は見た目が9割