見出し画像

書評 速読思考 角田和将

最近、読書のスピードが落ちているのを感じる一方で、50歳を3年後に控えるなかで、情報をもっとインプットしていくためには、「速読」を身につけたほうが良いのではか、という気持ちに駆られて、調べたところ著者の名前に行き着き、そのなかで手にしたのが今回の書である。

著者は、もともと国語は得意ではなく、偏差値も40台だったという。社会人になってから、投資の勉強を始めたのがきっかけで、速読を身に着けたとのこと。著者によれば、本を読んで理解するのではなく、見て理解することが重要だと説く。そして、小説などを除いて、必ずしも初めから読むのではなく、結論から読むなど、自分が必要なパートから読んでいくのが良いという。同書では、速読のトレーニングができるように、サンプルが多く用意されている一方、速読思考の考え方について、スペースを割いており、「行動する時間を生み、最速で結果を出すこと」を最終目標に据えている。

速読思考の概念として、①情報収集の速度が上がる、②分析・思考の速度が上がる、③行動の質と量が高まる、④目標達成の回数が増える、―いう流れを示し、「問題は速く読むことではなく、速く読めることを何を活用するか」だと強調する。やや大げさに言えば、これは人生設計の一部ともいえる感じで、ゴールを設定することで、何をやればいいかが明確になることは、この読書においても言えることで、そのための方法として「速読」を位置づけているのが同書の価値があるのだな、と感じた次第。

#書評 #速読 #角田和将