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コトバノキロク2



迫り来る年の瀬に慌てふためき始める人々
まるでこの一年何かを強要され
それができていなかった何者でもない自分を
12月という季節だけが
彼らをそのドラマの主人公にする

私もまたその不特定多数の1人

今年も何もできなかった、と
捨て台詞を吐き
そうしているうちに一瞬にして
塵の如く消えてしまうこの季節

そして何事もなかったかのように
始まる新たな1年のドラマに溶け込み
抱負という名のこうなる予定リストだけを
今年もしっかり抱え
前作と同じドラマをまた

繰り返す