泡が見えた

毎日息子がアップデートされる。
日々成長している。


今夜はお風呂の湯舟の中で、空気の泡に気づいた…!
私は息子と向かい合わせになるように抱っこしてお風呂に入る。
最近息子が足を伸ばすと思いっきりおっぱいを蹴られて痛いのだが、
私が膝を立て、息子はそれによりかかるようにしてお風呂に入る。
パシャパシャと手を動かした息子が立てた波に、細かい気泡が現れた。
息子はしっかりと空気の泡を目で捉え、
慌てて手でつかもうと追いかけていた。
手でつかもうと動くと、また波が立ち新たな気泡が現れる。
その中の一つをまた目で捉え、またつかもうと追いかける。
テンションが上がる息子。
大きく振りかざした手をバッチャンとお湯にダイブさせる。
今日息子が初めて存在を知った「気泡」が瞬く間に湯舟いっぱいに広がる。
バッチャンと激しくすればするほど、息子にとっての「面白いなにか」が湯舟いっぱいに現れるのだ。
何度も何度もニコニコ笑いながら、
バッチャン、追いかけ、バッチャン、追いかけ、…エンドレス。
こうすれば気泡がたくさん現れることを理解して繰り返しているのか?
だとしたら、天才…?天才なんじゃ…?
と考えている私の向かい側でバッチャン、バッチャン、バッチャン…
私も息子もおぼれたのか?というくらい頭からお湯をかぶっている。
息子は絶対鼻にもお湯が入って、アバアバ言っている。
自業自得なのに…あほだ…あほすぎて可愛い…可愛すぎる…
こんなに水を怖がらないなんて…、天才…?天才なんじゃ…?将来水泳の選手なんじゃ…?
と考えながら、いい加減びっしょびしょになった私の顔の水を手で拭っていたら…。

痛っ…!!!!!

初めてのことだった。
息子が私の乳首をつまんで、いや、ちぎっていた。

いやいや痛いよ、それは。

と言いながら一度息子の手を私の乳首から離すと、
またバッチャン、と遊び始める。
そして気泡を追いかけ、追いかけ、追いかけ、、、
なんと息子が追いかけた気泡が私の乳首の下に姿を消していくのだ。
だから息子は私の乳首をつかまえていたのだ。
またしても乳首を物凄い力でちぎられながら、
こんな小さい気泡を最後まで見届けられるなんて、なんて集中力!
天才…?天才なんじゃ…??
と考えていた。

息子の能力は日々アップデートされるし、
私の親ばか度も日々アップデートされているのだ。

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