苦しくないことを
「本当は誰も見放さないんだよ」と気づいたら日記に書いていた。
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全部がもう無理だ、と思うと何もかもやめたくなる。生きていくと自然に知恵がついていく。16歳の時に感じた、自分が今なぜここにいるのか?というわけのわからなさ、大きな違和感が残っているのにまた大きなそいつがやってきた。でもやり方を変えてみる。年の功。こんな状態になっても他人に気を遣っている自分がいる。大切にしてくれない人に気を遣う必要なんてないのだ、とそこまで日記に書いた時点で、本当はいままで誰も私を見放したりしなかったのではないかと思った。
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おすすめに出てきた三島由紀夫のYouTubeをなんとなく流していたら彼は「言霊」という言葉を使った。東大生と話していて内容は難し過ぎるけれど相手へのリスペクトがあり笑いのセンスもある。純粋な人なのだと思う。言葉に言霊があるとして、私は自分のためだけにしか言葉を使えない。ずっとついてまわるわけのわからなさを、どうにか見ている。他の人はどうやっているのだろう。そればかり気になる。もっと器用に生きたかった。じゃないと普通になれない気がした。でも普通を目指せば目指すほど苦しい。苦しくないことをたくさんしたい。