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山のあなたの空遠く
いちばん、最初に聞いた枝雀さんの落語が、これだった。 「山のあなたの空遠く 幸すむと人のいふ」 ドイツかどっかの、カール・ブッセという人の詩かなんかがモトで、 初めて、この落語に出会ったとき、 こんなにオシャレで、知性を光らすことのできる演芸があるのかと、感動したのを覚えている。 いつだって、笑いというのは何だか下世話で、 蔑みとか、侮り、とか、最終的には人間のマイナスの感情からきているのではと 答えを出そうとしていた時だった。 (私は、笑いを、研究したのですけど) でもどうやら違いそう。 もっと乾いていて、幸せであったかくて、 そういう笑いはあるかもしれないと、これを見て思った。 枝雀さんはどう考えてたのかなあ。 何かをみて心を打たれるということはとても尊い。 毎日どんな時も感動してたい。 テスト作文でした。