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【日記】 月と一緒に夜道も味わわんかい

多分伝わらない日記。

『月が綺麗ですね』って言葉あるじゃん?夏目漱石が言った、とかいう奴。まあ由来の信憑性がそもそも眉唾なのですが、それは置いといて。

ちょっとその由来を、改めて見てみよう。

「月が綺麗ですね」=「I love you.」の元ネタ(翻訳者)は、かの文豪・夏目 漱石だと言われる。
夏目 漱石が英語教師をしていた時、生徒たちは「I love you.」を「我君を愛す」や「僕は、そなたを、愛しう思う」と訳した。それを聞いた夏目 漱石は、「日本人はそんなことは口にしない。月が綺麗ですねとでも訳しておきなさい」と言ったとされる。

ッカーーーー!! 洒落てんな~~~。

私ね~~。この言葉見る度に、いっつも気になっているんですよ。『何か違くね?』って。

日本人は昔も今も、海外の人より直接的な事を言いたがりません。なのでこの訳し方自体は本当に素敵だと思う。

けれども、それを受け取った我々現代人が結局、Google翻訳のように「I love you.  =  月が綺麗ですね」としているのがね、なーーーんか気に食わないんよね〜〜〜〜。

ちょっと細かく情景を浮かべてみようや。夏目漱石が翻訳の授業を行なっていた時の話らしいので、きっと外国のカップルが、夜のデートか何かをしていた文なのでしょうね。

「ハーイ、ジェシー!今日は楽しいデートだったね!」
『そうね、ダニエル…とってもハジける1日だったわ!今日という日を一生忘れないわ!』
「僕もさ!ジェシー、今日で確信したよ。君を愛しているよ!」

…みたいな感じ? いや、想像なんだけどね。

でも、夏目漱石の生きていた時代、その頃の奥ゆかしい日本人には、そんな堂々とイチャイチャデートなんてしている人はいないんですよ。

「月が綺麗ですね」という言葉を発した側が『貴方が好きです、察してくれ』みたいな言い方をしないし、受け取った側が、『キャー!好きって事!?』なんてならないと思うんだよな。寧ろ、"貴方が好きであること" を意味している言葉を出しているとは悟られたく無いし、受け取った側も告白のセリフとは気が付かない、という程度の会話というか、余裕というか、ふわっとした感というか。好きだよ!という段階ではないというか。

「この瞬間の会話を続けたい」みたいな事だと思うんですよね。これ。

夏目漱石の意図する事は、『この本の、このデートシーンを日本人に変換した時、そんなに直接的にイキナリ告白しなくない?お付き合いしたい人と歩く夜道を想像してみろよ。カッコつけたくなるだろ?「アナタガスキデス!」なんてハキハキ言うか?しどろもどろになりながら、もう少し踏み込んだ質問をして良いか悩みながら、沈黙が怖くなりながら、目に入った月を見て会話の糸口だと思い、震える声で「月が綺麗ですね」とやっとこさ出るんじゃ無いか?そういうシーンだよ、この文章は」

という事じゃない?

情景も何もかも考えず、「I love you」という言葉だけを「月が綺麗ですね」と切り取る行為は、なんというか、一周回って「我 貴方ヲ 愛ス」と翻訳した生徒に逆戻りしてない?

誰かに伝わらないかなー。



まあ、そんな感じ。


謎の深夜のテンションで書いた、変な日記でした。

時刻は午前4:04。

この時間好きだなー。

寝る

回ればいいのよ元々空気