【創作】ドラゴンズ・ウォー #2
#2 空想家と画家
それで僕が紹介されたのは、目の見えないお嬢さんのいる屋敷だった。和風庭園があり、家も立派なもので、古き良き日本家屋といった具合である。家主は熟れた栗のような顔をしており、細長い目には笑みが浮かんで見える。この人は偉い先生でもしているのか、いつも手を後ろで組んで、胸を張っているどころかそりかえって見える。僕が応接間に通されると、向いに栗先生が座り、オホンとひとつ咳払いをして言った。
「いや、来てくだすってありがとう。我々もこれで安心できる。」
「はあ。