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『稲盛和夫一日一言』1/13(金)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 1/13(金)は、「一歩一歩前に進む」です。

ポイント:地に足の着かない栄華が長く続いたためしはない。大切なのは、正しい道を踏みしめて、一歩一歩前に進むこと。

 2004年発刊の『生き方』(稲盛和夫著 サンマーク出版)の中で、「因果応報の法則」について、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 人間は運命の前ではまったく無力なのか。私はかならずしもそうではないと思っています。
 人生を根本のところでつかさどっている、もう一つの見えない大きな手、それが「因果応報の法則」です。

 それは、よいことをすればよい結果が、悪いことをすれば悪い結果が生まれる、善因は善果を生み悪因は悪果を生むという、原因と結果をまっすぐに結びつける単純明快な掟(おきて)のことです。

 私たちに起こるすべての事柄には、かならずそうなった原因があります。
あなたがいま何かを思い何かを行えば、それらはすべて原因となって、かならず何らかの結果につながっていきます。また、その結果についての対応が、再び次の事象への原因と化していく。この因果律の無限のサイクルもまた、私たちの人生を支配している摂理なのです。

 そうした因果応報の法則の存在を容易に信じることができないのは、私たちが物事を短いスパンでしかとらえていないからです。ある思いや行いが結果として表れてくるには、やはりそれ相当の時間がかかり、二年や三年といった短い単位では結果は出にくい。しかしそれも、二十年、三十年といった長い単位で見れば、きちんと因果の帳尻は合ってきます。

 長い目でみれば、誠実で善行を惜しまない人物がいつまでも不遇にとどまることはないし、怠け者でいい加減な生き方をしている人がずっと栄えていることもありません。
 たしかに、何か悪い行いをした人がまぐれや勢いでうまくいったり、善きことに努めた人が一時的に不運に見舞われて低迷したりすることもありますが、それも時間がたつうちにだんだんと修正されて、やがてみんながそれぞれの言動や生き方にふさわしい結果を得、その人に見合った境遇に落ち着いていきます。

 短期的にはともかく、長期的にはかならず善因は善果に通じ、悪因は悪果を呼んで、因果のつじつまはしっかりと合うようにできているのです。(要約)

 今日の一言では、「手練手管(てれんてくだ)を駆使し奇策を弄(ろう)して、付焼刃(つけやきば)の成功を収めたとしても、地に足の着かない栄華(えいが)が長く続いたためしはない。大切なことは、正しい道を踏みしめて、一歩一歩前に進むことだ」とあります。

 「六つの精進」に示されているように、「善行、利他行を積む」ことで、一人一人の人生はもちろん、家族や家にもよい報いがあると信じて、「人に優しくあれ」「正直であれ」「誠実であれ」「謙虚であれ」など非常にプリミティブではあるけれども人間としての基本となる生き方を積み重ね、心豊かな人生を歩んでいきたいものです。


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