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『稲盛和夫一日一言』4/7(金)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 4/7(金)は、「天風(てんぷう)哲学」です。

ポイント:「自分には輝くような未来が待っているのだ、素晴らしく明るくて、幸せな人生が拓けていくのだと、それをただ一点、建設的に、ポジティブに、前向きに思い、明るく人生を考えなさい。決して陰々滅々(いんいんめつめつ)とした暗い思いを持ってはなりません」 (中村天風)

 1988年発刊の『成功の実現』(中村天風述 日本経営合理化協会出版局)の帯には、中村天風さんについて次のように紹介されています。

中村天風師とは何者か‥‥‥
 明治9年、華族に生まれながら、軍事探偵となり、満州へ、「人斬り天風」と恐れられる。死病を治すために欧米からインドへ。その間、コロンビア大で医学を学び、日本人初のヨガ直伝者となる。
 帰国後、突如感じるところがあり、大正8年、一切の地位をなげうち、辻説法に転じる。その波瀾(はらん)の半生から得た ” 人生成功の哲学 ”

 中村天風さんは、稲盛名誉会長の人生において、精神的、哲学的にたいへん大きな影響を与えた方です。
 2004年発刊の『君の思いは必ず実現する』(稲盛和夫著 財界研究所)は、名誉会長が「二十一世紀の子供たちへ」の副題で、青少年向けに書き下ろされたものですが、その中の「中村天風さんの生き方」という項で、天風さんの教えについて次のように書かれています。

 「この宇宙には、どんな人にも平等に、すばらしい豊かな未来を保証しています。いまはどんな逆境にあっても、どんな不幸に遭遇していても、あなたの未来には輝くようなすばらしい幸運が待っています。それを得ることができるかどうかは、あなたの心次第です」

 「自分の未来には輝くようなすばらしい幸運が待ち受けていることを信じなさい。そして、人をうらんだり、ねたんだり、世の中をすねたり、そういう暗い思いは一切持ってはなりません。明るく自分の人生を見つめなさい。希望を燃やしなさい。きっと自分の人生にはすばらしい幸運が待ち受けていると信じて、それを少しでも疑ってはなりません。それを信じて自分の人生を歩みなさい」

 「人生は自分がどう受けとめるかでまったく違ってきます。たったそれだけのことなのに、人はそれを知らない。知らないために、みんな迷っています。だからみんなつまらない人生を送っているのです。たったそれだけを信じて生きていけば、すばらしい人生が開けるのです」

 天風さんは、一生かけてそのことを説いて歩かれました。
 天風さんのことを知ったのは、私が三十代のころでした。なるほどすばらしい生き方、考え方であると感心し、私も天風さんの本を一生懸命読み、人生について多くのことを学ぶことができました。そして、天風さんが教えているように、人生とはその人の心の持ち方で、つまり人生に対する考え方で大きく変わると確信するようになりました。
(要約)

 今日の一言には、「天風さんがひらかれた天風哲学は、たいへん深遠なものですが、我々凡人に対しても分かりやすいように、明るく前向きに考えていきなさいと、単純な言葉で諭しておられるわけです」とあります。

 京セラフィロソフィには、「常に明るく」という項があります。京セラ社員が最も大切に思っているフィロソフィの一つでもあります。

 どんな逆境にあっても、どんなに辛くても、常に明るい気持ちで理想を掲げ、希望を持ち続けながら、一生懸命努力を重ねていく。
 非常に単純なことですが、自分の未来に希望を抱いて、明るく積極的に行動していくことが、人生や仕事をより良くするための第一条件です。

 そのような前向きな姿勢が、自分の人生をひらいていく。要は、そのことを「信じるか信じないか」です。


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