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『稲盛和夫一日一言』 7/20(木)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 7/20(木)は、「一歩一歩の努力 ②」です。

ポイント:一歩一歩の地味な努力の積み重ねの結果は、やがて相乗効果を引き起こしていく。小さな成果はさらなる努力と成果を呼び、その連鎖はいつのまにか信じられないような高みにまで自らを運んでくれる。

 2004年発刊の『君の思いは必ず実現する 二十一世紀の子供たちへ』(稲盛和夫著 財界研究所)の中で、一歩一歩地道な努力を続けていくことの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 若い人は、みな自分なりに「偉大なことを実現したい」という夢と希望を持つことでしょう。ただし、それは一歩一歩の地道な努力から生まれるということだけは知っておいてほしいと思います。実現するための地道な努力をしないで、大きな夢だけを描いていたのでは、それはいつまでたっても夢にとどまったままです。

 人生の道のりにはエスカレーターのような便利な乗り物はありません。自分の足で歩き、自分の力で登っていくしかないのです。描いた夢が実現する手っ取り早い手段や近道があると思うのは、とんでもない誤りです。
 
 あのエジプトの巨大ピラミッドも、一つ一つの石を時間と労力をかけて積み上げていくという、気の遠くなるような作業の繰り返しなくしてはつくれなかったはずです。一歩一歩を、まるで尺取り虫のように少しずつ進んでいくことが、夢を実現させる一番の方法なのです。

 若いみなさんは、「そんな一歩一歩では歩みが遅くて、一生かかったってできないのではないか」と思われるかもしれませんが、そうではありません。一歩一歩の積み重ねが、実は魔法のような相乗効果を生んでいくのです。つまり、日々の地道な努力が生む小さな成果こそが、さらなる努力と成果を呼び寄せ、いつの間にか、あなたを信じられないような高みにまで運んでくれるのです。

 これが、学習やスポーツ、また仕事においても、夢を実現させるただ一つの確実な方法なのです。(要約)

 この著書は、名誉会長が「人生に迷ったとき、ぜひこの本を読んでください」というメッセージを添えて、今後二十一世紀を担っていくであろう青少年に向けて心を込めて書き下ろされたものです。

 冒頭、「はじめに」の部分で、名誉会長は次のように述べられています。
 若い人たちに、私からぜひ伝えたいことがあります。
 それは、人生は明るい希望を持ち、努力を続ければ、必ず道は開かれるということです。自分の生き方に迷い、どうにもならないようなつらい気持ちになったときだからこそ、自分のやっていることに全力を傾け、さらに努力を続ける、そのことが自分の道をつくることになるのです。

 才能に乏しくても熱意があれば人に負けないはずだ。しかし、それ以上に大切なものがある。それが心のあり方。人間として正しい考え方を持ち、目標に向かって一生懸命に努力すれば必ず夢は実現する。つまり、人生は心に思い描いたとおりになる。そう考えて私は今日まで生きてきました。
 私は、この本で、悩み多き若い日の自分を思い返しながら、そのような考え方について、みなさんにお話ししていこうと考えています。(要約)

 今日の一言は、若い人たちだけでなく、人生が思いどおりにいかずにイライラしたり落ち込んだりしている人たちが、もう一度元気を取り戻すための激励メッセージでもあるように思います。

 しかしながら、何の準備もトレーニングも無しに、いきなりいますぐにでも高い山に登りたいと叫んでみても、それは単なる欲求レベルであって、それが実現できるとは誰も思いませんし、自分も動き出せないはずです。
 どんなステップを踏みながら高みを目指すのか、そこには人生方程式の三要素である、考え方、熱意、能力の全てが必要になりますが、何よりもそこには「継続する力」が求められるということです。


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