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『稲盛和夫一日一言』 4月7日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 4月7日(日)は、「天風(てんぷう)哲学」です。

ポイント:「自分には輝くような未来が待っているのだ、素晴らしく明るくて、幸せな人生が拓けていくのだと、それをただ一点、建設的に、ポジティブに、前向きに思い、明るく人生を考えなさい。決して陰々滅々(いんいんめつめつ)とした暗い思いを持ってはなりません」(中村天風)

 稲盛名誉会長は、今日の一言で「中村天風さんは、私の人生において、精神的、哲学的にたいへん大きな影響を与えた方です」と述べられています。

 稲盛和夫オフィシャルサイトには、1948年発刊『研心抄』(中村天風著 天風会)について、次のように記されています。 
思想の源流を探る | 稲盛和夫研究 | 稲盛和夫 オフィシャルサイト (kyocera.co.jp)

 稲盛の思想に多大なる影響を与えた人物の一人である中村天風。若くして経営者となった稲盛は、中村天風の著書に出会い、その後「貪(むさぼ)り読んだ」と言われている。
 稲盛が感銘を受けたのは、中村天風が説いていた「心のあり方」。天風の思想に大きな影響を受けた稲盛は、心の持ちようによって人生が変わる、つまり、心を堅固なものにすることが、人生における最大の課題であると考えている。
 「新しき計画の成就は只不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきに只想え気高く強く一筋に」は、『研心抄』の一節である。これを稲盛は1982年度の経営スローガンとして掲げた。また、2010年からの日本航空再建にあたっても、目標達成に向けて全社員の心を一つにするためのスローガンとして共有した。

『研心抄』の解説欄には、次のように記されています。 
 人間は、心と身体の両面からもって生まれた潜在能力を100%発揮してこそ、充実した幸福な人生が送れる。古来、人間の不幸の根源は心が迷うことにある。この書には、一体、人間の「心」とは何なのか。人間の心の正体を深く分析し、いかに心を統御し強くするか、そしてその強い心でいかに人生を乗り切るかが述べられている。 中村天風の創り上げた「心身統一法」における精神面について詳述した書。

 ちなみに、天風さんの辻説法の教えは、次のような内容だったようです。

 この宇宙は、どんな人にも平等に、素晴らしい豊かな未来を保証しています。今はどんな境遇にあっても、どんな不幸に遭遇していても、あなたの未来には輝くような素晴らしい幸運が待っています。それを得ることができるかどうかは、あなたの心次第です。

 自分の未来には輝くような素晴らしい幸運が待ち受けていることを信じなさい。そして、人を恨んだり、妬んだり、世の中をすねたり、そういう暗い思いは一切持ってはなりません。明るく自分の人生を見つめなさい。希望を燃やしなさい。きっと自分の人生には素晴らしい幸運が待ち受けていると信じて、それを少しでも疑ってはなりません。それを信じて自分の人生を歩みなさい。

 人生は自分がどう受けとめるかで、まったく違ってきます。たったそれだけのことなのに、人はそれを知らない。知らないために、みんなが迷っています。だから、みんなつまらない人生を送っているのです。たったそれだけを信じて生きていけば、素晴らしい人生が拓けるのです。
(2004年発刊『君の思いは必ず実現する』稲盛和夫著 財界研究所 より)

 非情に深遠な内容を持つ天風哲学ですが、「我々凡人に対しても分かりやすいように、人生を明るく前向きにとらえて生きていきなさいと諭されている」と名誉会長は解釈され、「常に明るく前向きに」というフィロソフィ項目の中で、次のように説かれました。

 非常に単純なことですが、自分の未来に希望を抱いて明るく積極的に行動していくことが、仕事や人生をより良くするための第一条件なのです。

 余命がどの程度あるのかは誰にもわかりませんが、これからの人生にも明るい希望を抱いて、積極的な姿勢を失うことなく、前向きに生きていければと強く思っています。


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