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『稲盛和夫一日一言』 8月23日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 8月23日(水)は、「愛の持つ偉大な力」です。

ポイント:古今東西で、愛が持つ偉大な力が説かれているように、あなたが差し出した愛は、必ず返ってきて、あなた自身を幸福にしてくれる。

 1989年発刊の『心を高める、経営を伸ばす』(稲盛和夫著 PHP研究所)の「愛を施す」という項で、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 社会が豊かになるにつれ、個人の所得が上がり、労働時間が短縮され、個々それぞれの人生を楽しむという傾向が強くなってきています。それはそれで大事なことであり、時代の流れなのかもしれません。

 しかし、私はもっと懸命に働こうと考えています。それは、「愛や善を施すことが人としての最高の生き方だ」という私の信念があるからです。
 つまり、私たちが一生懸命働いて得た利益、いわば汗の結晶は、私たちを幸せにするのみならず、税金として納められ、人々を幸福にするために使われるのです。

 世の中には貧しい人、障害を背負って苦しい人生を懸命に歩んでおられる方がいます。また今この瞬間にも、世界各地には飢えに苦しみ、死に瀕して、救いを求めている人々がたくさん存在します。
 そのような人々を、間接的にでも、私たちの汗の結晶で助けてあげることができるとすれば、働くということは、本当に素晴らしい行為だと思えるのです。

 自分は大きな愛に包まれて生きているということを自覚し、勤勉に努力を重ねていく人々が多くいることを、私は信じています。(要約)

 また、2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)の中で、人を成功に導くものとして、名誉会長は次のように述べられています。

 人生においても仕事においても、素晴らしい結果を生み出すためには、ものの考え方、心のあり方が決定的な役割を果たします。

 人を成功に導くものは、愛と誠と調和という言葉で表される心です。こうした心は、私たち人間が元々魂のレベルで持っているもので、「愛」とは他人の喜びを自分の喜びとする心であり、「誠」とは世のため人のためになることを思う心、そして「調和」とは自分だけでなく周りの人々みんなが常に幸せに生きることを願う心です。

 この愛と誠と調和を尊ぶ心から出てくる思いが、その人を成功に導く基盤となるのです。(要約)

 今日の一言には、「与えよ、さらば与えられん」という言葉があげられています。この言葉の本来の意味は「無条件に与えなさい、そうすれば神の祝福が与えられるでしょう」というものではないかと言われています。

 同時に「情けは人のためならず」という言葉もあげられています。
 「人に情けをかけて助けてやることは、結局はその人のためにならない」という意味に誤って認識している人が半数近くいるらしいのですが、本来は「人に対する親切な行いは、いつか必ず自分に返ってくる」というポジティブな意味の言葉です。

 いずれにしても、利他行、つまり親切に思いやりの心、愛の心、慈悲の心でもって人に接し続けること。それが必ずあなた自身にも素晴らしい幸運をもたらしてくれることを示したものです。
 そうであると信じて、日々、善行、利他行を実践していきたいものです。


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