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実践 学級通信『Sagittarius』vol.60 2021.9.15発行

 “生きにくい”って言葉,最近よく聞きませんか?SNSなんかでよく聞かれるようになってきました。この“生きにくさ”の根っこって自分らしさって何?ということなのかなって思っています。
 さて,オンライン授業の今週は,少し難しいテーマで学級通信をお送りしています。考える時間がある今,むしろ,ついついいろんなことを考えこんでしまう今,“心の在り様”や“マインド”を学んでみましょう。
 今週は,“わがままとは何か”とか“美しい生き方とは何か”とか,考え方のお話をしました。今日は“実践”です。「知っている」から「行っている」へのステップを紹介します。
 “実践”とは「決めたこと」と「やっていること」が一致させることです。例えば,今日の朝キミたちは決めたのです。「早く起きよう」と。でも,昨日の時点で「朝早く起きよう」と思ったのはキミたちだけではありません。でも,できなかった人もいるのです。その人は残念ながら,今日の朝1番最初の実践は,「起きようと思った」けど「起きられなかった」。私たちはこのように「決めたこと」と「行っていること」が一致させられることもあれば,一致させられないこともあるのです。
 この一致感こそが,生きている実感であり,成功体験であり,成長に繋がっています。この合わせる回数をどんどん増やしていく,それがマインドの成長なんです。
 ところが私たちは決めたことと行っていることが,なかなか一致しないんです。少しネガティブなデータを紹介します。
 「元旦に立てた目標は85%が1月15日までに挫折する。」元旦に「これやるぞ!」って決めたことを1年365日,思い続けることができたら,その1年って最高になりますよね。でも85%は最高にならないんです。
 だから私たちは思い出す仕組みが必要なんです。それが“学びの場”なんです。私たちは大切なことほど忘れやすいのです。だから大切なことを思い出す習慣・仕組みを持つことが大切なんです。
  さて,具体的な実践を紹介します。「明朗・愛和・喜働」です。「明朗」明るく,「愛和」仲良く,「喜働」喜んで働く,この3つを行っていれば,心穏やかに,豊かな人生を切り開くことができます。
 この3つには順番があります。最初の実践は「明朗」です。だって,すっごく暗いんだけど人と仲良くする。すっごく暗いんだけど喜んで働く。こんなの無理ですよね。だからまずは「明るく」なんです。
 以前の学級通信で「作り笑顔は最高のプレゼント」というお話をしましたよね。そう,「明るく」は笑顔を作るところから始めるのです。「明るい」から「笑う」んじゃなくて,「笑う」から「明るく」なるのです。
 アメリカの研究者ロン・ガットマンの研究によると,笑顔を作ると脳内にセロトニンという脳内物資が分泌され,これは別名幸せホルモンと呼ばれ,幸せな気持ちをもたらしてくれます。つまり笑っていると不幸感がなくなり,幸せになってストレスが軽減されます。さらに,笑顔は副交感神経を優位にし,体の疲れも軽減されます。
 さらに,研究によると笑顔は本人だけではなく,周囲にも効果をもたらします。“スマイルパンデミック”笑顔の伝染です。ミラーニューロンという神経伝達物質によるもので他人の行動や感情を自分の事のように感じます。また,人は笑顔の人を見ながら気難しい顔をするのが難しいという研究も出ています。ちなみに1回の笑顔で現金282万円うけとったときと同じ幸福感を得られるそうですよ。
 さて,この実践ですが,順番が重要です。“実践が先,理解は後”なんです。理解し,納得し,行動するんじゃないんです。“まずやる”,その後“納得する”のです。それがこの“実践”という“学び”なのです。


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