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2022.11あたりで読んだ本
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言わずと知れた話題作、米澤穂信『黒牢城』角川書店、やっと借りられました。
なによりも主人公のセレクトが絶妙。籠城戦で重苦しくなっていく城内の様子が、史実を知っていても胃の腑にこたえる成り行きです。そして史実から考えて絶対こういうオチだろうなと分かっていても最後にじーんときてしまう。うまい。
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校正者の著者によるエッセイ、牟田都子『文にあたる』亜紀書房/2022.08。シンプル格好いい装丁、細い線で構成されたレイアウトをそのまま映したような整った文章。読みやすく面白かったです。サラサラ系。
岩波科学ライブラリーで前から気になっていた髙木佐保『知りたい! ネコごころ』岩波書店/2020
動物心理学を研究する著者の、ネコネコ研究レポート。現場の苦労とネコのかわいさがにじみ出てます。
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平野千果子『人種主義の歴史』岩波新書
植民地研究が専門の著者による、人種主義(レイシズムと呼ばれることも)の概説。中身が濃厚で、読了に半月以上掛かりました。数行の記述に沢山の事実が含まれていて、資料価値も高そう(門外漢なので分からないですが)。ごく最近の知見まで含まれていて、また買って読み返そうと思います。
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読了までに2年かかってしまった本。特に前半の標準偏差の説明あたりをうんうんうなりながら読みました。数式が難しい(習った覚えはあるのに中身は覚えていない典型的な例)。後半は実例が多いのでさらっと読めます。大学の時に読みたかった。
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宮竹貴久「『死んだふり』で生きのびる」岩波書店
虫影注意! 昆虫の写真が沢山載ってるので苦手な方はお気を付けて。
後半、昆虫の死んだふり行動の研究が、あれよあれよと工学など他分野の研究と繋がっていくのが面白かったです。分野をクロスオーバーして新しい知見が生まれるの、ワクワクします。
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永江朗「小さな出版社のつづけ方」猿江商會/2021
永江朗の本が好きなのでなにも考えずに借りたら続き物でした。でも前の本を読んでいなくても面白く読めました。トレーシングペーパーのカバーが綺麗。
出版社、一口に小さいと言っても独りから十数人まで、設立の動機も運営のやり方もそれぞれ。だがそれが良い。あと、コロナ後の出版なので、小さな出版社を取り巻く状況がどう変わったかが具に感じられてとても参考になりました。
後書きに「いわゆるネトウヨ本やヘイト本、怪しげな健康本をわんさか出している出版社の依頼は断る。」と書いてあって、永江朗健在とニヤリとしました。長生きしてください。
ヘッダは、高級ビーフカツサンドを貰って嬉しく撮った写真です。パンと肉の比率がおかしい。こんなに分厚いのに肉の線維の方向を考えて作ってあって食べやすかったし、すっっっごく美味しかったです。でも一緒に入っていたレシートの桁に驚いたので、自分では買えないと思います。
大好きなお茶を買う資金にさせていただきます