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路線バスで東京→大阪8 湘南をゆく

東京から大阪に向けて、路線バスを乗り継いでいます。現在地は神奈川県の藤沢市です。

東京出発時の記事は こちら 
ひとつ前の記事(戸塚~藤沢)は こちら


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藤沢はJR東日本と小田急江ノ島線、江ノ島電鉄が乗り入れるターミナル駅。駅前からは路線バスも多数発着しています。


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次のバスはJRの駅を出て北側、ビックカメラのあたりから出発します。


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▶【8台目】

8:52 藤沢駅北口

↓ 神奈中バス[藤21] 茅ヶ崎駅ゆき / 370円

9:39 茅ヶ崎駅


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この旅初めての中型バス(エルガミオ)です。JRの2駅分、直線距離にして8kmほど進みます。


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バス停の時刻表を見ると、藤沢から茅ヶ崎まで直通する便は、毎時2本程度のようです。東京都内や横浜市内のバスと比較すると、少しずつ本数が減ってきました。


バスは自分以外の乗客がいない貸切状態で藤沢駅を出発。駅から5分ほど線路と並走した高山車庫付近で、ようやくちらほらと乗客が乗ってこられます。

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車窓はまったく撮っていなかったので、車内の様子。「この席は1人掛けです」の注意書きは初めて見ました。(席は2人分のスペースがありました)


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高山車庫から5分ほどの辻堂駅北口に到着すると、数分の時間調整。ここから湘南ライフタウン・慶応義塾大学湘南藤沢キャンパス方面には、「ツインライナー」という連接バスが運行されています。


辻堂駅を出発すると線路から離れ、住宅街の中に田畑が散見される地域を走ります。室田・高田という1970~80年頃に開発されたニュータウンで、席が埋まる程度の乗客を拾ったのち、茅ヶ崎駅に到着。

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こちらがバスターミナルの様子です。神奈中バスでぎっしり。

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乗り継ぎ時間が10分ほどなので、次の乗り場に向かいましょう。


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次のバスは、駅ビルに一番近い3番乗り場から発車します。日中は毎時2本の運行です。

ちなみにデジタルサイネージの上に「寄贈 ULVAC」とありますが、株式会社アルバックは真空ポンプや成膜関連機器などを取り扱っている企業。本社がこちら茅ヶ崎市にあります。

バスに理解のある企業を見つけたら、今後積極的に宣伝していこうと思います(笑)


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▶【9台目】

9:52 茅ヶ崎駅

↓ 神奈中バス[茅06] 平塚駅北口ゆき/270円

10:09 平塚駅北口


こちらもJR東海道線に沿って進む短距離路線です。乗客も7~8人程度と多くなく、買い物帰りのおじいちゃんが一生懸命ナンプレを解いているような、のどかな雰囲気の路線です。

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藤沢から茅ヶ崎までの路線が住宅街の路地を通ったのに対し、この路線はほぼ全区間にわたって国道1号線を通るので、車窓の印象は大きく異なります。


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ロードサイド型店舗も多く、箱根駅伝中継で見る「湘南っぽい」雰囲気。


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こちらも印象的な車窓、鶴峰八幡宮の鳥居です。茅ヶ崎の総社として信仰を集めているそう。


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ところで、昨日から神奈中バスに5回ほど乗って、ずっと気になっていたのが、運転士さんの指差喚呼。

どの運転士さんも、バスが動き出すときに「左よし、右よし」と丁寧に声に出して指差し確認をされます。特にこの茅ヶ崎から平塚までお世話になった運転士さんは、「左よし、右よし、左後方、右後方、車内、前方よし」と毎回言われるほどの徹底ぶり。乗客のみなさんも、特に気にされる様子はありません。


京都や大阪では「動きます~」と放送される方がときどきいらっしゃる程度なので、この差には驚きました。東京から大阪までいろんな事業者さんのバスに乗りましたが、特に丁寧だと感じたのが神奈中としずてつで、名古屋を過ぎた辺りから指差し確認される方が徐々に減る印象でした。


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安全運転のバスに揺られ、着実に西へ西へと進み…。

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日本百名橋のひとつである馬入橋(ばにゅうばし)で相模川を渡ります。相模川は富士五湖のひとつである山中湖を水源としている一級河川。右前方には丹沢山地が望めます。


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こちらは左側の車窓。すぐ隣に走っているのがJR東海道線、奥に見えるのが国道134号線の湘南大橋です。


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前回の多摩川につづき、川を越える主要バス路線をまとめるシリーズ。関東有数の大河川である相模川も、バス旅では大きな障壁になります。河口部を渡れるのは今乗っている「茅ヶ崎~平塚」路線のみですね。

小田急沿線に沿って進む場合は、海老名~本厚木間に直通便がなく、細かい乗り継ぎが必要になります。


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さて、バスは相模川を渡って5分ほどで、終点の平塚駅に到着。

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平塚は人口25万を誇る、湘南の中心都市のひとつです。昼夜間人口比率も100%を超えており、駅前も単なるベッドタウンにはない風格があります。


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駅前に立っていた看板によると、平塚は「囲碁のまち」なのだそう。次に乗る30分に1本のバスが1分前に出てしまったので、駅の周りを少しぶらぶらします。


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こちらは駅の南側にある、神奈中グランドホテルと神奈川中央交通の本社です。東日本最大の路線バス事業者である神奈中ですが、本社があるのは横浜の真ん中ではなくこちらの平塚になります。


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そういえばバス車内では、株主優待の案内ポスターが掲示されていました。100株~という小口投資でも、半年ごとに株主優待乗車券5枚がもらえるそう。


2020年4月現在、1株あたり4,000円前後で取引されています。学生には、1ちょっと手が出ません(笑)


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急にひどくなった花粉症の薬を買ったりしているうちに出発時間が迫ったので、乗り場へ向かいます。

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▶【10台目】

10:40 平塚駅北口

↓ 神奈中バス[平46] 二宮駅南口ゆき/ 390円

11:12 二宮駅南口


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平塚駅~二宮駅間は、日中は30分間隔で運行されています。休日の朝に1本だけ、小田原まで直通する路線が出ていますが、それ以外の時間帯では3台のバスを乗り継ぐ必要があります。


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こちらは平塚駅前の商店街の様子。とても賑わっていますね。

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この路線の特徴は、平塚駅を出てすぐのところから特徴的なバス停名が続いているところ。

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こちらの「古花水」バス停の近くには、JRの相模貨物駅があります。このあたりから大磯町に入り、車窓右手には、この旅初めて山が迫ります。「古花水」は、字面だけみると古風で綺麗な印象ですが、音読するとイメージ良くないですね(笑)


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こちらは「けわいざか」と読みます。このあたりは旧東海道の松並木が有名。


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箱根駅伝中継で見たことがある景色にちょっと感動です。

大磯町には旧大隈重信邸や旧吉田茂邸、大磯ロングビーチなどがあり、風格ある海沿いのまち、といったかんじ。


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平塚から30分少々で、終点の二宮駅南口に到着しました。駅前はコンビニと個人商店がちらほら見られる程度で、とても落ち着いた雰囲気です。ようやく大都会を抜け出せたようで、小さな達成感を覚えます。


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東京駅から10台のバスを乗り継ぎ、いよいよ東京都市圏の端っこが近づいてきました。引き続き今日の目標である静岡県を目指し、小田原・箱根方面を目指して進んでいきます。

つづきはこちら ↓




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