久しぶりに銀塩カメラを入手 PENTAX MZ-3
久しぶりに銀塩カメラを入手しました。PENTAX MZ-3です。
このMZ-3は、同社のそれまでのSFX、Z-1と続く路線から大きく変更し、MF一眼レフでお馴染みの操作系を取り入れたカメラです。
当時私はキヤノンEOS-3にLレンズ群を使っていたのでAFが遅いペンタックスは眼中に無かったのですが、小型軽量かつおしゃれな佇まいは同じ写真サークルの女性たちにはウケが良かったですね。
当時は高速連写、高速AFにこだわりを持ってEOS-3を選びましたが、子育てが始まって以来、カメラは日常を切り取るものなので携帯性を重要視するようになりました。そういう視点で見ると、MZ-3はとても魅力的なカメラです。
MZ-3の操作の最大の魅力が、このシャッターダイヤル。高さがあって回しやすく、しかも文字がへこんでいてインクが流し込まれているというこだわりにグラッと来ます。
MZシリーズとしてはこの前にMZ-5が登場しているのですが、MZ-5よりもシャッターダイヤルを高くしたとか。おかげでとても回しやすいシャッターダイヤルになっています。
測光モードもレバーで切り替え。わかりやすくていいですね。
ボディ上面から眺めると、MF機のような操作方法が一目瞭然です。右肩にはシャッターボタンとその基部に組み込まれた電源レバー、そしてシャッターダイヤルと測光モード切り替えレバーのみのシンプルな構成。
左肩は、露出補正ダイヤルとドライブモード切り替えレバーのみと、こちらもシンプルです。
続いて正面から。小さなFA43mmLimitedがボディいっぱいに見えるほど、小さくて軽いのが魅力です。グリップの小ささも、このカメラのコンセプトによく合っています。向かってレンズ左側にプレビューボタン、AFフレーム切り替えレバー、レンズ交換ボタンと並び、左側にはAF/MF切り替えレバーがあります。
過不足ない見事な操作系統をシンプルにまとめ上げており、MF一眼レフユーザーは迷うことのない操作体系です。
背面もシンプルですね。クオーツデートの操作以外は、ML(メモリーロック/他社でいうAEロック)、パノラマ切り替えレバーのみ。
グリップは小さいですが、データバックにも持ちやすいような形状が施されており、見た目以上に持ちやすいのも好印象です。
こんなに小さいボディなのに、ストロボまで内蔵されています。この頃のペンタックスはAF性能を他社に大きく引き離されていましたが、動体撮影以外ではまったく問題のないスペック。MF一眼レフを使い慣れた層には、これでも十分な機能を持ったカメラといえます。
MF一眼レフとの最大の違いがこの液晶表示でしょうか。小さくても、今設定されているモードをしっかりと教えてくれます。ストロボ使用、バッテリー残量、音のON/OFFなど、情報量はあまり多くはありませんが、必要な情報をしっかりと表示しています。
ファインダー内の表示もシンプルです。測距フレームとスポット測光用フレームが中央にあり、シャッター速度等の表示は右側面にあります。ファインダーの視野内に飛び出しているため、仕上がりの一部を隠してしまうような配置は当時は疑問を感じてましたが、これは気になる方は気になるポイントでしょうね。露出補正をしていなければ、シャッター速度と絞り値だけの極めてシンプルな表示となっています。
さて、このMZ-3ですが、久しぶりにフィルムを楽しんでみようと思って格安品を購入。美品ですが、なんと9,900円というお買い得商品でした。本当ならPENTAXならLXあたりが欲しいところですが、LXは中古市場で高騰気味であり、フィルムも高騰しているのでどれくらい使うかわからず、この機種にしました。
LXよりかなり後発だけあって、分割測光やスポット測光も搭載されており、とっつきやすいカメラだと思います。内蔵モーターによるAFも標準レンズを使う分には思っていたほど遅くはありません。
さて、これからK-3IIIとともに、私の写真ライフを支えてもらおうと考えているMZ-3。まずはフィルムを通し、FA43mmを本来の画角で使ってみたいと思います。プラスチック製でそれほど頑丈ではないボディですが、フィルムの失敗できない緊張感をもう一度味わい、写真の原点に立ち返るため、ガンガン使っていきたいと考えています。関心をお持ちの方は、実際に使ったレビューをまたアップしますのでお楽しみに。
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