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iPadをMacの代わりにすることを諦めた話

近年のiPadの進化はめざましく、今までMacでしかできなかったことがiPadでもドンドンできるようになってきています。
ボクもそんなiPadに将来性を感じ、もはやMacBookは不要なのではと考えるようになっていました。

その仮説を実証するため2021年にはiPad一本化計画と題し、Macでやっていた全てをiPadに置き換えてみることに。それがiPad Air4の購入動機でした。

あれから1年半が経過し、iPadへの一本化は現状難しいという結論に至りました。今回はその結論に至った理由について整理していきます。

iPad一本化が難しい理由

データ管理が煩雑になる

MacとiPadの大きく異なる点として、ファイル管理方法があります。

MacやWindowsPCの場合、書類や写真といったデータは一元的にFinderのようなファイル管理アプリ内に保存されます。
そして各種データを扱うアプリケーションは、元データをファイル管理アプリから参照するというスタイルを取ります。

しかしiPad OSの場合は、各アプリケーションが元データを管理しています。例えば写真データなら写真アプリだったり、音楽データならばミュージックアプリのように。
ひとつのアプリでしかデータを扱わないのならば、この管理方法は理にかなった方法です。

しかし、アプリを横断してデータを扱いたいとなると、データを元アプリからエクスポートして取り出す必要が出てきます。

iPad OSには”ファイル”というiPad OS版のFinderになりうるアプリがありますが、現状ほとんどがアプリごとにデータを抑えているため、断片的にしかデータを管理できません。
またファイルアプリの機能自体もFinderから間引かれたものであり、現状使い勝手はあまり良くありません。

デスクトップという概念がない

PCとiPadのもうひとつの決定的な違いは、デスクトップの有無です。
iPad OSはiOSと同様にアプリを一覧できる画面がデフォルトになっており、Macでいうところのlauncherにあたる状態になります。

左:Macの画面(launcher)、右:iPadの画面

デスクトップの使い方というのは人により考え方が違うかと思いますが、ボクはデスクトップにはなるべくショートカットやファイルを置かないようにしています。

なぜならば、デスクトップに対し作業用スペースという意識を持っているからです。

デスクトップとは、文字通り机上を意味します。
仕事で割り当てられている自分のデスクをイメージして下さい。デスクに余剰スペースがなければ、参考文献を開きながらの書類チェックをしたり、資料を作成する効率は著しく悪くなります。

PCのデスクトップも同じことが言えます。
例えばブログに使う写真素材やちょっとした思いつきをメモしたテキストファイルなど、一時的にデスクに置きたいデータというのは必ずあります。

そしてそれらを何気なくデスクトップに置いて作業することで、作業効率が保てると思っています。

デスクトップには仮置きできるよさがある

一方iPadの場合、データの一時的な仮置きができません。
サムネイルの素材やブログの写真をとりあえず置いておきたいときも、iPadの場合はそれが写真や音楽アプリに取り込まれてしまいます。

アプリ中には素材ではなく作品が入っているので、データ煩雑になってしまい、管理がしにくくなってしまいます。
それならばファイルアプリを使えば良いじゃないかと言われるかもしれませんが、それがイマイチなのは上記の通りです。

限られた時間でやりたいことをやるために

以上の理由から、iPad一本化することは断念しました。

弁明しておくと、あたかも決定的なデメリットのように解説しましたが、あくまでOSの思想が違うだけであって、工夫や我慢をすればなんとかなる部分だと思います。

ですがボクは断念しました。その理由は、時間が限られているからです。

所帯持ちサラリーマンにとって、自由時間とはとても貴重。
時間を賃金に引き換えているサラリーマンとしては、時間はお金以上に価値があると思っています。

ボクの限られた自由時間にとって、効率化はプライオリティの高い要素になります。iPad一本化計画は効率化と矛盾する考え方でした。

メインはMac、サブはiPadという使い分け運用

では手元のiPadを手放すのか。
現状ボクの結論としては、MacとiPadを使い分けすることがベターだと考えています。

まず、家である程度まとまった時間が取れるときはMacを使用します。
iPadではやりづらいデータを横断したブログ執筆の仕上げや、現像といったデータ管理を求められる作業を中心に行なっていきます。

そして基本、Macは家専用と考えています。その理由は仕事のTPOと荷物の軽量化です。

普段の仕事では社給のWindowsPCがあるため、Macは使うことはできません。むしろ会社でMacを広げようものなら、大顰蹙を買ってしまうでしょう。
また、社給PCはテレワーク等の兼ね合いで持ち歩いていることも多いため、PC2台持ちはかなりしんどいです。
唯一使うことができるとすれば通勤途中のカフェですが、毎日寄れるわけではないのでそのためにMacを持ち歩くのは苦です。

その点、iPadであれば総重量を大きく落とすことができるだけでなく、キーボード入力をしなければ会社で開いていても悪目立ちすることはありません。
また、SmartKeyboard folioを取り付ければPCライクな使い方もできる。

iPad Air + SmartKeyboard folio

これがあれば、少し早く仕事を上がれた日などはカフェに寄り、文章を書いたりスケジュールを調整したりすることができます。

外出時のすき間時間を有効活用するため、今後はMacとiPadの使い分けを主軸に置こうと思っています。