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祇園祭 宵山の史料

❚『祇園御霊会細記』

『祇園御霊会細記』
立命館大学ARC所蔵
https://www.dh-jac.net/db1/books/arcBK02-0008/portal/6/
『祇園御霊会細記』
立命館大学ARC所蔵
https://www.dh-jac.net/db1/books/arcBK02-0008/portal/7/

『祇園御霊会細記』(宝暦七年 1757)に「宵夜錺の事」という項目が記される。

祭礼の町々、前日よりちょうちんを夥敷(おびただしく)ともし、幕をうち、金銀屏風羅紗毛氈(きんぎんびょうぶらしゃもうせん)のたぐひ他にとらじと粧ひかざりて、客をまふく。殊に京楽のはん栄此時に過ず。山鉾渡る道筋にハ行馬(やらい)を結、桙の町にはおのゝ桙の上に数多のちょうちんを燈し、酉の刻より亥刻迄囃をなす。其の景色たぐひなし。山の町には申の刻より人形宝物をかざり、諸人に拝ませしむ。貴賤街に群をなせり。

川嶋將生『祇園祭 祝祭の京都』(吉川弘文館 2010)を元に一部改変

❚『諸国 年中行事大成』

『諸国 年中行事大成』
早稲田大学図書館所蔵
https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/wo06/wo06_01365/wo06_01365_0005/wo06_01365_0005_p0005.jpg

『諸国 年中行事大成』(文化三年 1806)の「六月六日祇園会山鉾宵飾之図」に宵山の様子が載せられていて、提灯で飾られた鉾や多くの見物客が描かれている。

また史料左上に「四条室町の辻を俗に四つ鉾の辻といふ。東西南北に鉾あるをもつての謂なり。其東にある函谷鉾は天明の火災に焼失しぬ。今夜鉾の人形を四条室町の南角にかざる」とある。

『諸国 年中行事大成』
早稲田大学図書館所蔵
https://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/wo06/wo06_01365/wo06_01365_0005/wo06_01365_0005_p0021.jpg

同史料には「六月十四日宵山飾図」として会所飾りが載せられており様子をうかがい知ることが出来る。

❚円山応挙の眼鏡絵に見る宵山

眼鏡絵(山鉾) https://artsandculture.google.com/asset/megane-e-festival-float-maruyama-%C5%8Ckyo/NgGXEUSu1gn3wA

スクリーンショットで恐縮だが、福岡市博物館所蔵の円山応挙の眼鏡絵がある。提灯が光るらしいのだが、これは宵山の様子を表しているのかもしれない。

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