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コンプレックスが払拭された日。

もう10年以上も前の話。

デパートで化粧品を購入するときに、カウンターでメイクをしてもらうことになりました。

確か化粧水を買ったような気がするのですが、店員さんに言ってもらえたことが今でも心に残っています。

私は顔の皮膚が薄く、赤みが強く出る肌質で、唇の色が赤いことをとてもコンプレックスに感じていました(当時はこれ以外にも山ほどコンプレックスはありましたがそのひとつ)。

メイクをしてもらっているうちに、唇の話になり、素敵な色ですね〜!これは元々のお色なんですか?と言ってもらえたのです。

それまで自分のなかで嫌なもの、でしかなかったものをなんだかそのまま認めてもらえたような気がしてとても嬉しかったです。

当時はもう少し色が薄かったら口紅も楽しめるのにとか、コンシーラーで元の赤みを消してから明るい色を塗ったりしていたのですが、その苦悩(小さいものですが)からちょっと解放された気がしました。

何より、自分にくっついているものを否定せず、受け入れられた唇ターニングポイントになったのです。

お世辞だったとしても、そのとき欲していた言葉だったと思うのです。コンプレックスがひとつ減り、心が軽くなったあの日あの時の店員さん、ありがとう。

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