中学時代給食当番制度を廃止した話

中学時代、学校全体のルールだった
男女分けられた給食当番制度。
わざわざ男女で分けていたのだから、
時代は今とは大きく違うかもしれない。
先生が決めたルールの中での生活が自分達に
合っていなかった場合、そのルールは
  そのまま受け入れるか、変えるのかー。

今となっては大したことではないが、
中学時代の小さな改革をここに書き留めておく。
だれかの参考になれば嬉しい。


①交渉 

わたしの学校は女子と男子、週替わりで
当番になっており、1週間女子だけが当番、男子だけが当番、という制度だった。
そんなごく普通の当番制だが、一部の女子が
重いのを運ぶのが嫌と言う理由でサボって
当番にならなかった。
また反対に男子は運ぶのはするが、配膳は遊んでばかりで時間がかかっていた。

その時、重いのを運ぶのが嫌と言う人に
配膳をしてもらうと上手くまわったため、
男子のキーマンになりそうな人に交渉をした。

ー男子が給食の鍋、食器を運んで
      女子が配膳をするのはどうかー

はじめこそ渋られたが、
男子は女子が配膳している間、自由であること
重いものは男子が持ってくれると助かること。
エプロンを付けなくて良いこと。
(わたしの学校では給食場から運ぶ時は必要ない)
まさかエプロンを付けなくて良いと聞いて快諾してくれるとは思わなかった。
今から考えると可愛い理由で受けてくれたもんだ。


②女子のメリット

女子にはメリットが2つある。
1つは前述したように、
重い給食鍋を運ぶ必要がなくなる。
2つめは、量を調整できることである。
男子が配膳する時に、女子が
「これを少なく、あれを少なく」とみんながいってきており、男子が邪魔そうにしていたが、
今度は女子同士でお互い約束をして
調整することができるようになった。

男子が運んで女子が配膳することを提案したとき、女子から「男子の仕事が減る!不公平だ!」と意見が出たが、量の調節が可能であることを伝えると、反対する人がいなくなった。

好き嫌いの問題もあるが、
年頃の女の子だ。量も重要だったのだろう。


③先生への交渉

正直これが一番難易度が高かった。
先生との関係は全く出来上がってなかったし、
ただ私が学級委員をしていたという理由で
その改革に踏み切っただけだった。

なぜそんなことをする必要があるのか、
我慢してやるべきではないのか。

散々そんなことを聞かれたが、
わたしの答えはひとつだった。
「給食当番を完全分業制にすることにより
 適材適所で働かせ、サボる人を減らしたい。」
実際にエプロンを付けなくて良いだとか、
そんなことは当たり前に言えない。
サボる人がそれくらいでサボらなくなったら苦労しないが、可能性は高い為、そちらに賭けたいと進言した。

すると先生はやってみても良いと許可を出してくれた。


④分業制の始動

今どき男女分業制なんて流行らないけれど、
結果的にこれが当時のわたし達には正解だった。

遊ぶ男子は運ぶだけ運んで戯れあい、
量の調整をしたい女子は友達に頼んで自分のお皿に好きな量を注ぐ以外は上手く配膳をこなした。

当時普通だと思っていたが、もしかすると
学級崩壊のレベルだったのかもしれない。
でもそんなクラスでも、
こんな小さな改革と行動力、勇気で
少しでも気分良く過ごせる時間が増えたのだ。


まとめ

小さな勇気と革命で、
見違えるほど給食時間が増えた。

ここでのポイントは
どうすれば双方メリットを感じてもらえるかと
誰を攻略するか、である。

先生も男女問わず配膳中に怒らないといけないことが減ったと驚いていた。

あの時、男子の代表者を間違えるとこの改革は
実現しなかったかもしれない。

まずはもうかなり前の話になるが、
協力してくれたみんなに感謝を申し上げる。

この当番制の廃止から、10年近く経とうとしている。あの時に必要とされた
キーマンを見極める能力も説得する力も
今の仕事で大変重宝されている。
なにより当番制の廃止が成功したことで
自分の自信になったことは大きい。

いま、何か変えたいことがあるならやってみてほしい。学生なら尚更、
そこで培ったものは後々自分の身になるだろう。

今度は会社で小さな革命を
どんどん起こしたい。

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