Wind Rose

Wikipedia(元)編集者で、代表作は法学の「米国著作権法」や光学の「レッドエッジ…

Wind Rose

Wikipedia(元)編集者で、代表作は法学の「米国著作権法」や光学の「レッドエッジ」、生物学の「サバクトビバッタ」等。noteでは当初、Wikipedia関連の記事など紹介してましたが、2022年からはTwitterアカウントの雑多なつぶやき詳細補足用に。国際ネタ多め。

マガジン

  • 翻訳者のための著作権法キホンのキ

    誰かの作品を翻訳したら、原作者だけでなく翻訳者にも著作権が発生します。でも著作権を持っていて、何かいいことはあるのでしょうか? 印税や版権と著作権は何が違うのでしょうか? 国によって著作権保護ってどう違うのでしょうか? 素人にも分かりやすく、国際的な観点から著作権法の基礎を解説します。

  • Wikipediaこれ読んどけ

    Wikipedia執筆者の立場から、他者の執筆記事を読んで感銘を受けたら紹介するシリーズ。秀逸な記事 (FA) や良質な記事 (GA)、月間賞の選考からもれた隠れた名作も扱っていきます。

最近の記事

Wikipediaこれ読んどけ 第06回「紅藻」と専門家問題

知らないことを調べるためにWikipediaを見に来たのに、冒頭から専門用語の連発でドン引き... そんな経験、皆さんもあるのではないだろうか? そこで今回はこの「専門家の自己満足」問題に立ち向かおうと思う。 いつもはポジティブな雰囲気を出すため、最初に立派な記事を紹介しているけど、今回は説明の順番を変えて、専門用語チンプンカンプンなNG例を先に示しておきます。 " 著作権(ちょさくけん、英語: copyright、コピーライト)は、最広義には著作者の有する実定法上の権利

    • Wikipediaこれ読んどけ 第05回「パンツ一丁」

      最近多いのが、自称・新人YouTuberやタレントの記事がWikipediaに投稿され、削除されるケース。初心者のファンが執筆しているケースが殆どで、削除理由が分からずに憤慨してしまう。そこで、Wikipediaではどうやってページが削除に至るのか、解説していこう... と思ったけどつまらないから、逆に「削除の憂き目に遭いそうだったのに、その後救助されて立派に育った記事」を紹介しようと思います。 その記事とは「パンツ一丁」。冒頭から飛び込んでくるこのイラストが、あまりに強

      • Wikipediaこれ読んどけ 第04回「ピアソン夫妻」

        第3回では「人物伝に出身地とか親の名前なんてイラネー」と毒を吐いたが、今回は出身地と親の情報を見事に活かして書ききっている人物伝をご紹介。言ってること、真逆? いやいや、そんなことありません。 米国出身の「ピアソン夫妻」は北海道に渡ってキリスト教の布教に尽力した宣教師。第3回で紹介した「ココ・シャネル」は、導入節が長めでガッツリ書かれているが、こっちの「ピアソン夫妻」は軽め。導入節のすぐ後に、夫ジョージの生い立ちから始まる。 おっ、私の嫌いな執筆パターンか??と思いきや、

        • Wikipediaこれ読んどけ 第03回「ココ・シャネル」

          Wikipedia記事に多いパターンの中に、「最後まで読み切らないと要点がつかめない」問題があると思う。これは深刻だ。 読み手はサクっとネット検索して概要をつかみたいからWikipediaを参照してるのに、書き手は些末なことばかり書き散らす。結局、コトバンクとか別のネット百科事典を検索しなおす羽目になってしまうんだよね。 残念ながら、この問題と真剣に向き合って、Wikipediaの各記事の導入節 (冒頭のパート) を的確にまとめ上げようとする執筆者というのは少ない。ものす

        Wikipediaこれ読んどけ 第06回「紅藻」と専門家問題

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        記事

          Wikipediaこれ読んどけ 第02回「This Man」

          This Manは、世界中の人々の夢の中に登場する、あぁアイツだ!って男の話。珍妙すぎるこのWikipedia記事、いったい日本語版では誰が執筆しているのか? 第1回では、Wikipediaにおける秀逸な記事 (FA) と良質な記事 (GA) について簡単に触れたが、FAやGAに認定されていなくても面白いWikipedia記事は結構ある。 が、「This Man」をはじめ、必ずと言っていいほど珍妙で味のある記事「だけを」翻訳立項しているWikipedia日本語編集者さんが

          Wikipediaこれ読んどけ 第02回「This Man」

          Wikipediaこれ読んどけ 第01回「ググレカス」

          Wikipediaの記事執筆者である私が、「これこそは読者の皆さんに読んでほしい」と思っている記事を勝手に連載ピックアップしていきます。 えっ。お前誰だ? まぁ一応、Wikipedia日本語版で「秀逸な記事」(FA、認定率0.01%未満) とか、その下のクラスの「良質な記事」(GA、認定率約0.1%) の選考に出入りしていて、きびしーーー審査基準に基づいて選考・投票している者です。ついでに自分自身で執筆した記事の中にも、FAないしGAに認定されたものがあります。 でも、百

          Wikipediaこれ読んどけ 第01回「ググレカス」