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バングラディッシュでカラー革命。インドの地政学リスクが少し高まる。

基本的な背景

1947年、英国領インドからイスラム教国としてパキスタン、ヒンズー教国としてインドが独立しました。1971年に東パキスタンがインドの協力を得てバングラディッシュとして独立しました。
その後バングラディッシュはある意味インドの保護国として発展してきました。

インドは歴史的に、中国パキスタンと対立しています。またイギリスに植民地支配された歴史があり、イギリスをよく知っていて基本的に英米頼りの外交を避けてきました。

  1. インドと中国は、地域覇権を争うライバルです

  2. パキスタンはインドと対立しています。軍部はアメリカと密接な関係があります。核兵器の開発には中国の助けがありました。

  3. バングラディッシュはインドと中国の緩衝地帯でした。最近BRICSに加入申請を出しました。

8月5日のクーデター

最近、バングラデシュで大きな政変がありました。2024年8月5日、バングラデシュの首相が国外に逃亡し、暫定政権ができました。暫定政権はパキスタンやアメリカと協力したいと考えています。

手口がカラー革命と同じなので、インドはアメリカが背後で動いていると見ています。
インドはバングラデシュに対して、未払いの電力代(約1000億円)を支払うように求めました。ロシアも同様に、原子力発電建設に関する費用800億円を要求しました。

  • しかし、バングラデシュの新しい政権は「過去に汚職があった」として、アメリカのFBIの協力を得て精査をすると回答しました。

これはバングラディッシュでインドとロシアの影響力をアメリカが排除した事例です。

リスクと今後の展望

もし、バングラデシュがパキスタンの影響下に入ると、インドは東西から敵対する国に挟まれる形になります。インドは容認しないでしょう。核保有国同士の紛争リスクとなる可能性があります。中国にとってはこの状況は好都合なので、現在中国は静観しています。しかし、もしアメリカの軍事基地がバングラデシュにできれば中国も介入して、地域紛争のリスクが一気に高まるかもしれません。

私見

英米が世界の金融の元締めであり、英米と対立すると基本的に金融面でろくなことにならないので少しだけ注意です。


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