ロマン・ロラン『ヴェズレー日記』: みんなが逃げていく
昼も夜も、軍用トラックや避難者のトラックが、うなりを上げて、ひっきりなしに通り過ぎる。セーヌ県や、セーネ=オワーズ県、セーネ=マルヌ県、オワーズ県、ウール県、セーヌ=アンフェリウール県など、侵略されたあらゆる県から来たトラックだ。
— J・H・ロニー兄のサイエンス フィクション 〜Kindle版〜(吉澤弘之) (@rigide_t) May 5, 2020
(ロマン・ロラン『ヴェズレー日記』吉澤試訳)
夜明けから夜まで、翌日の夜明けまで、——それは私が執筆中もずっと続いている——(6月15日午前4時)私の部屋の窓越しに見える二本の街道(アヴァロン街道とオーセール街道)から避難していく人々の流れが延々と続いている。みんなが逃げていく。
— J・H・ロニー兄のサイエンス フィクション 〜Kindle版〜(吉澤弘之) (@rigide_t) May 5, 2020
(ロマン・ロラン『ヴェズレー日記』 吉澤試訳)
彼らはどこへ行く? 彼ら自身も分かっていない。彼らを受け入れ、養ってくれる国がどこかにあると言うのか? どこに行っても、イナゴの大群が襲来した大地のように食い荒らされているだろう。無茶苦茶だ。おさえの利かないパニックに陥っている。
— J・H・ロニー兄のサイエンス フィクション 〜Kindle版〜(吉澤弘之) (@rigide_t) May 6, 2020
(ロマン・ロラン『ヴェズレー日記』吉澤試訳)
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