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何故かわからないけどスキ、な3曲を語る。


「スキな3曲」というテーマを見て、「これは書かねば!」と思った。
思ったのに、いざ考えてみると、「私の好きな3曲はこれ!!!」とすぐに出てくる物がないことに気づいた。

好きなアーティストは?と聞かれると、答えられる。
3つ、と絞られても答えられる。

でも好きな曲はありすぎて、逆にこれ!!というのがない。


「この曲が好きだ」と言うのには、種類があると思う。

メロディーが、とか、音の使い方が、とか、音圧とか。
もしくは歌詞。言葉遣い。

ストーリー性。

そもそもアーティストが好きだから曲も好きとか。

理論的なもの。こういう流れで、ここにこの音を使っていて、さらに歌詞にも伏線が張られていて…と、いくつもすごい理由があって、だから好き、とか。

歌ってて楽しいから好き、とか。


そういう「好きな曲」はたくさんある。
でも、他にもある気がする。

理由はわからないけど好き。
わからないけど、聞いただけで涙が出る。


そんな曲に最近気がつくことが多いので、たくさんの「好きな曲」の中から、「よくわからないけど好き」な3曲を紹介してみたい。


①「Nosferatu」/KAMIJO

ライブラリを全曲シャッフルで聴いている時に、「Nosferatu」が流れてくると、泣きそうになる。それから、「本当に好きだなぁ」としみじみする。


KAMIJOさんはVersaillesというバンドのボーカルで、KAMIJO名義のソロ活動もしている。いわゆるヴィジュアル系の中でも耽美派、シンフォニックメタルである。

私は音楽についての知識はあまりないので詳しくは語れないが、いわゆるヴィジュアル系やメタル寄りのサウンドと、シンフォニー感の融合がすごい(語彙)。

「Nosferatu」もそのひとつ。
前奏からその音圧と「私の好きな音!!」感でテンションが上がる。

そこからのKAMIJOさんの歌声の素晴らしさ。
歌が本当に上手い。なんというか、深さがある感じ。幅。

とか結局「理由」を並べられてしまうんだけど。

やっぱり歌詞が大きいかなとも思う。

KAMIJOさんの歌詞については以前の記事でも触れたのでこちらも見ていただけると嬉しい。

入りが、



"善や悪ではなく 本当の価値だけ見つめたい
美しいものならば それが正義 私は美を求める"



である。善悪ではない、という入りに惹かれる。

歌詞全体の意味は、これまでのKAMIJOさんの曲を聴いてストーリーを理解しないとわからないかもしれない。
それでも、ストーリーはわからなくても、言葉の端々は現実の私に響く。

サビの「私たち」という単語で、あの日が蘇る。
「Nosferatu」が収録されているアルバムのライブに行った日。
KAMIJOさんとファンと、一緒に歌った日。

私ではない誰かの創作物ではあるけど、確かに私も参加したもので。
あの瞬間の熱量と、言葉の尊さで、涙が出そうになる。

私たちは今夢を抱きしめて
倫理や道徳 例え神さえ愛には叶わない


そういう全部が、今は書いてるからわかるけど、ふと流れた時にはもう「よくわからないけど泣きそうになる」になる。好き。



②「11光年クエスト」/M.S.S Project

中高の時、ボカロ・アニソン・サンホラしか聴いてなかった私は、大学に入ってヴィジュアル系にハマり。
「音圧がないと無理!」「ピロピロしたのは聞けない!」
とか言い出した。

DTM?とか多分嫌い。機械音楽みたいな。
(DTMは機械音楽のことだと思ってた)

という自分を振り返ると、本当になんで好きなのかわからない曲が「11光年クエスト」である。

spotifyには最新のアルバムしかなかったので振付してるRYOさんの動画を置きます。

なんで好きなんだろう。本当にわからない。

M.S.S Projectというのは、ゲーム実況集団の名前。
4人のうち2人が音楽学校出身で、音楽でやっていく為にゲーム実況で有名になろう!としたらゲーム実況で人気が出た!パターン。

ゲーム実況もしつつ音楽活動もしていて、たまアリでのライブもありました。

作曲は主に音楽学校出身のFBときっくんが担当。
「11光年クエスト」はFB作曲です。

この宇宙!感は、本当に、FBだなぁ、という感じ。
宇宙大好きFBが作った、感じ。

でも私は別に宇宙が好きなわけではないんだけど、この曲調もこれまでの経験からして好みじゃないはずなんだけど、何故かFBが作る曲は本当に好き。

きっくんの曲も好きです。
きっくんの曲はいい意味で厨二病、アニソンとかV系が入ってるので、これは純粋に私の好みの流れで好き。

「11光年クエスト」は特に好き。
でもこれは本当に説明できない。

歌詞の素晴らしさはある。
普段馬鹿みたいに低い国語力で実況してる人が、なんでこんな歌詞書けるんだ!っていう驚きもある。笑

もう純粋に、尊敬してます。

spotifyで聴ける中で、FB作曲のものを貼っておく。
(ギターがきっくんでショルキーがFB)

FB曲は大体、「なんでかわからないけど好き!」。


③「二ヶ月後の君へ」/Linked Horizon

これは、「なんでかわからない」訳ではないかもしれない。
でもやっぱり「好きな3曲」というテーマで、Revoさんを入れない訳にはいかなかった、そんな思いです。

Revoさんが主催しているSound Horizon(サンホラ)がずっと好きで。でも有名じゃなくて、人に説明できなかった。
「好きなアーティストは?」と聞かれる度に「Sound Horizon!…知らないよね。」となってた。

でもRevoさんが、独自の世界観を表現するSound Horizonとは別に、他作品とタイアップする用のLinked Horizon(リンホラ)を作り。アニメ進撃の巨人の主題歌、「紅蓮の弓矢」がヒットしてから、説明しやすくなった。

「紅蓮の弓矢歌ってる人!」

私はリンホラの曲を聴いてから、進撃の巨人を読み出したタイプである。
「二ヶ月後の君へ」が収録されているアルバム「進撃の軌跡」を買って聴いて、ライブに行って、それから読み始めた。

まずすごいのが、進撃を知らなくても楽しめる曲ということである。
相変わらずのRevoさんの創作センス。

アルバム自体は、「紅蓮の弓矢」や「自由の翼」など、アニメの主題歌たちの間に、キャラソンのような曲が散りばめられている。公式(非公式)キャラソンである。

エレンの母、イルゼ・ラングナー、アニ、ペトラ、それぞれの曲。

完結した今、「誰だっけ?」というキャラもいるけど、曲を聴いてから読んだ私は、「これがあの曲の人か!!!」と興奮した。

そんなアルバムの中でも、「二ヶ月後の君へ」だけは少し違った立ち位置である。

主題歌でもない、登場人物目線でもない。
Revo目線である。

Revoさんが、まだ物語の途上にいるエレンたちに向けて歌った歌。

そもそもRevoさんがRevoとして歌っている曲はサンホラ・リンホラの中では本当に少ない。
そのほとんどは、誰かに向けられている気がする。

リンホラで言えば、進撃の前にタイアップしたゲームBRAVELY DEFAULTのアルバムでも、1曲目はRevo目線だった。

アルバムの1曲目、これから始まるという曲で、その世界にはいないRevoさんが、これから紡がれるその世界に向けて歌う。

今君の瞳の前には どんな景色が広がっている?
高い壁に遮られた視界 何が見えるのだろう?


名も知らぬ どの戦果も 道を通り 必ず憶い出す




嗚呼... 二ヶ月後の君へ 何を言えば良いだろう
言葉の無力さを 噛み締める……



世界に干渉はできないけど、その軌跡を見届ける、という思いに、胸を打たれる。

紅蓮の灯し火は13の冬をめぐり※
燃え尽きる その―軌跡―は
僕が全て 必ず詩にする


(※「灯し火」「13の冬をめぐり」は、歌詞カード上は絵で表現)

「僕が全て必ず詩にする」
という歌詞は、Revoさんの強い思いとエレンへの誓いのように感じる。

その強い思いと、エレンたちのこれまでの歩みとそれからの物語と、全部が思われて感動する。

「進撃の軌跡」から実際に主題歌を重ね、「暁の鎮魂歌」収録の「楽園への進撃」、「憧憬の道標」収録の「真実への進撃」とリリース。

その誓い通り、全てを詩にしてきている。

前回のシーズンでは主題歌担当を離れたが、最後、再び主題歌を担当し、その誓いが果たされることを願っている。

好き!


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