世界の広さについて
あなたは私の眼の前を颯爽と
駆け抜けていったので
この大地の広さを推し量ることはできなかった
雲雀が空高く飛んでいき
すぐに視界から消えたので
空の広さを想像することも
かなわなかった
私も颯爽と駆け出そうとしてみたり
空を飛ぶ恰好をしてみたりしたのだが
大地を強く蹴ることも
大地から高く飛翔することも
むずかしかった
私の心の広さはどれくらいなのか
心に問うた時
何か呟いた気がしたのだが
私にはわからない言葉だった
大地も空も心のなかも
幾何学や天文学や心理学では解けないことで
いっぱい充満しているものなのか
それでも私は
今日も
大地や空とともに
呼吸している
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