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中村華丸
2020年7月31日 23:53
ある日、彼女は予備校の事務所の呼ばれた。キャバクラでのバイトが予備校の知るとこになった。真面目に受験勉強を続けるか、真面目に受験勉強をしている人の邪魔にならないように退学するか、事務所の人間から迫られ、彼女は10月のその週にバイトを辞めると確約した。彼女のキャバクラからみた社会科見学は一ヶ月満たないで終わった。ファストフードを始め他のバイトも禁止となった。 それをその週の週末に僕は聞かされた。
2020年7月29日 23:46
彼女は夏期講習が終わる頃バイトを始めた。もともと高校に通っていた現役の頃は真面目に勉強をしていたようだ。それが彼女の目指していた大学に一年早く入った友達、滑り止めに入った友達と、メールで連絡を取り合っているうちに、春にはあった上の大学を目指そうとする気持ちが今は落ち着き、夏になる頃にはもう勉強したくないに変わったそうだ。 バイトは最初、初めてということで――高校の頃にはバイトはしていなかったら
2020年7月28日 00:18
危惧することはなかった。彼女とはその後も週一くらいの頻度で、街で買い物をしたりスィーツを分け合ったりのデートをした。 笑顔で僕と話さなかった瞬間はなく、常に楽しそうだった。新宿、渋谷、原宿、表参道、青山といろいろな場所で僕らはデートをした。目に映る何か、話題になる物があるほうが話しやすいというのもあっただろう。まだ付き合って1~2ヵ月ということもあり真剣な話しはしなかった。つまり、話題は常にく
2020年7月26日 23:17
待ち合わせの東京駅に僕は25分ほど早く着いて、彼女を待った。僕は動ける格好ということで、その時期気に入っていた赤い地に白いカサブランカがプリントされたハワイアンシャツ、カーキー色のハーフパンツ、コンバースという姿だった。初デートの硬い感じを外し、かといって派手ではなく、しかもコンサートの楽しい気分をコーディネートに表してみた。 彼女は僕より10分後に来た。この日は肩甲骨までのサラサラとして黒髪
2020年7月25日 23:38
これは僕が目指していた大学、○央大学法学部と法○大学法学部の二つを落ち、浪人を決め予備校に通っていた頃の話しだ。 僕は高田馬場駅近くの予備校に通い始めた。その予備校に決めたのは、大学を落ちた後に回った複数の予備校の中で、その予備校が一番落ちつているように思ったからだ。入ってみたら、今で言うーーもう言わないかもしれないがーーチャラ男が沢山いて、そのチャラ男と意気投合する遊び慣れた女子も沢山通