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王子様は自分で立ち上がりました(ネタバレ含む感想)

  タロンくん目当てでロケットマンを見たんですが凄く面白かった。

  恥ずかしながらエルトンジョンの楽曲は「Your Song」しか知らなかったんだけど、劇中の曲がどれも素敵な曲で(有名な曲ばっかりなんだから当然なのかもしれないけど)ミュージカルシーンもオシャレでとても楽しめた。

  前に有名になった英国老舗デパートであるジョンルイスのクリスマスCM(学芸会で子供達がボヘミアンラプソディーをするCMのところ)のエルトンジョンの半生を描いたものは結構家族が優しくて和気藹々としていたのでそのイメージがあったんだけど、映画を見る感じそうじゃないんだね。というか父親の余りの無関心さにむしろそこまで無関心になれるか!?と驚いてしまった。お祖母さんしか愛情をくれてないじゃん。あれは心が乾く。

  最初はなりたい自分になるために「レジー」ではなく「エルトンジョン」になったけれど、最終的には「なりたい自分」から「周りが望む自分」に『エルトンジョン』が変わってしまったことでその名前の奴隷になって壊れていったところは、タロンくんの演技力も相まって迫力があった。結局、自分は自分にしかなれないのだ。それを受け入れるしかない。与えられたカードで勝負するしかないんだよ…(byスヌーピーパイセン)。

  中々望む愛を手に入れられなかったエルトンジョン、彼が望む愛ではなかったけれど別の愛を与えてくれたバーニーとの友情のシーンはとても良かった。友情には恵まれて良かったね。
  散々心配して気にかけてくれていたバーニーが薬物克服治療中のエルトンに渡す詩が「I'm Still Standing」というのもバーニーの優しさを感じる。立ち直る歌だし負けなかった歌だから。それに「自分で立ち直れ」と言って依存させすぎないようにさせるところも彼の優しさだなと思う。依存は不幸も招くから。
  考えたらこの歌Sing!のときにタロンくんが歌ってたやつか。キングスマン2でもだしタロンくんはエルトンとの縁があるんだな。

良い映画だった。


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