夢は幻だったの? (小説)
こんばんは(^^♪
先ほどまでお得意のうたた寝をしておりました(;^ω^)結構面白い夢でしたので、内容を小説形式でお送りいたします(笑)良ければ読んでやってくださいませ。
あたしはよく眠るの。そしていっつもおかしな夢ばかり見ているの。
私、雨色 水無月(あましき みなずき)。皆からは「ミナ」って呼ばれる事が多いです。食べる事が大好きでずっと実家の居酒屋で働いていたんだけれど、今メディアでも話題の新進気鋭の社長が、何とイタリアンレストランをオープンさせるって。そんでもって、人を募集しているって。理由はよく分からないけれど、猛烈に「このレストランで働きたい!」って思ってしまった…。
「おいおい…。ウチは家族経営…。外から人を雇う余裕なんかないぞ…。考え直してくれよぅ…。」と半べそかいたお父さんをどうにか説得。半ば強引に応募。競争率高いだろうなあ…。と思ってSNSを見たら…。
やる気次第で、このお店を丸ごとアナタに差し上げます!
なんて銘打っているし…。イタリアンレストランなんて畑違いだし、書類で落とされちゃうだろうなあ。だからお父さん。心配不要みたいよ。
それから一週間。ななななな~んと!書類選考通過の連絡が!一次面接への案内が書かれていて、まだ内定も取れていないのに既に働く気満々な私(笑)親もまさか書類が通過するなんて思ってもみなかったみたいで、最初はがっかりされたけれど、面接当日の朝には「頑張ってこい!気合だ気合!」って応援してくれた。親に迷惑掛けるんだし。ここは頑張らなきゃ。
面接会場は、某大都市の高層ビルに入っている、新進気鋭本社だ。私は高校卒業してそのまま実家に就職?ってちょっとニュアンスが違うけれど、要は外で働いた事が無いのだ。だから生まれて初めての就活ってやつ。着慣れないスーツに、5cmも無い高さのヒールが痛い。。。
エレベーターで最上階の50階まで上がる。心臓はドキドキだし耳は痛いけれど、気持ちは確かだ。受付の方にご挨拶をすると、待合室まで丁寧に案内してくれた。流石は新進気鋭だわ。いかにも大都会慣れしていない私への対応までバッチリとは。
待合室は満員電車200%!なのかと思いきや、私を含めたったの5人。時間で分けているのかな…。それともやっぱり書類選考から厳しいのかな…。この4人はライバル?それとも将来の同僚?(いや。だからまだ合格していないって!)ともかく。ここで働きたい。いや、働かせて下さい!熱意をしっかりと伝えよう。
結果…。面接はズタボロだった…。グループ面接ってやつかな。5人まとめてだった。他の4人はそれはそれはご立派な経営戦略をアピールだの、誰しもが知っているであろう超有名なレストランの責任者やっていましただの…。下町の小さな創業30年の居酒屋の娘なんかにゃ場違いだったのね。面接してくれただけでも良しとしよう。お父さん、お母さん期待に応えられなくてゴメン…。
そして、3日後。新進気鋭の担当者からメールが来ていた。ダメな事は分かっていたけれど、1%の期待を込めて開封…!
「一次通過です。おめでとうございます!つきましては、弊社・代表との面接(最終面接)にお越し頂ければと思います。日時は………。」
嘘でしょ⁈まさか私が?担当者様、間違えて送信していないよね?なんて疑心暗鬼になりつつもメールを返信した。そしたら5分も経たないで担当者より「お気を付けてお越し下さい。心よりお待ちしております。」なんて超絶丁寧な返信が来た。間違いじゃないんだ…。新進気鋭に会えるんだ…。働けるかもしれないんだ…!すぐに両親に報告。もはや雨色家の命運や如何に~!と言わんばかりのムードになっている我が家なのでした。
運命の最終面接日がやってきた。ろくに化粧も出来ない私は、ギリギリまで動画サイトのアイドルのメイク講座を何十回も観ながら練習した。後は居酒屋で鍛えたスマイルには絶対の自信があるから、きっと大丈夫。私には立派な戦略とか華麗な経歴は無いけれど、ウチの店のモットーである、安全で美味しい食べ物を最高の環境で提供する。この信念だけは誰にも負けていないつもりだし、これについては両親から相当厳しく教育されてきたし、今でもちょっと違う流れの動きを取ればキッチリと指摘される。そこを全力でアピールだ。
新進気鋭本社に到着。2度目の50階はやっぱり慣れない。丁寧な受付さんに連れられて、今回は社長室へと案内される。お父さん、お母さん。緊張感は最高潮マックス(動揺しすぎて意味不明。)デス。
想像とは違い、意外と質素な社長室の扉。受付さんがノックをすると、扉の奥から「どうぞ~。」と軽やかで親しみを覚える声が返って来た。
「失礼します。」と入室し、社長の目をしっかりと見る。「雨色水無月と申します。宜しくお願い致します。」と、若干早口になってしまったがご挨拶。社長は、メディアで見た通りの穏やかで優しい印象だ。
「雨色さん。初めまして。来てくれてありがとう。どうぞ、こちらにお掛け下さい。」と笑顔で着席を促してくれた。
「ちょっとお待ち下さいね。」と部屋の奥に姿を消し、ドキドキを待っていたら両手に飲み物を持って戻って来た。うわ!社長自らお茶持って来るんだ?今では当たり前の風潮になりつつあるみたいだけれど、この辺りの感覚は未だ古い私。素直に感動しちゃった。
いよいよ社長との面接。横文字だらけの難しい用語とか言われたらどうしよう…。何て答えよう…。とまたまた不安な私。だけれど、社長からの質問は実にシンプルだった。
「あなたの理想とするお店ってどんな感じですか?」
私は家業の事。両親からの教え。そして、自分の理想とするお店について、自分でもビックリする位の熱量を持ってお話した。合格する為の回答なんか分からないし、きっとそんな事は重要じゃない。自分の信念と素敵なお店を作りたい。それをしっかり話すだけだ。合格しなくても悔いはない。
面接を終えて帰宅したら、即バタンキュー。起きたらもう翌日の昼間だった。
あれ…?なんかぼーっとするけれど…。
どうやら夢を見ていたようだ。私は雨色水無月って、凄い名前なんかじゃないし、そんな知り合いもいない。そして夢の中の新進気鋭さんは実在するが、イタリアンレストランを経営はしていない。一つ合っているのは家業が飲食店って所だけ。そして今の私は全く違う業界に身を置いている。今日は忙しかったからか、いつの間にか寝落ちしてしまった。面白い夢を見れたな。夢の続き…。また見れるかな…。見たいな…。
END
はい…。いかがでしたでしょうか(笑)書いていたら夢を壮大に脚色してしまいました(;^_^A
イタリアンレストランや、有名社長とか大筋は夢の内容なんですよ(;・∀・)そして…。実はまだ続きがあります…。続編は近日公開予定です。
えっ。もう見たくないよ~って。そんな事を仰らないで…。チラ見だけでもよろしくお願いしますよ~(笑)はい。もし良ければ見てやって下さい。
長文&駄文にお付き合い下さいました方。本当にありがとうございます。
おやすみなさいませ~(つ∀-)
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