コンビニ業界に対する本音と想い
変化対応
コンビニ業界は変化対応業と位置付けられています。本当でしょうか?
1月:仕事始めの発注戻し・恵方巻予約
2月:恵方巻の店頭販売・三寒四温対応
3月:ひな祭りケーキ・マイコンビニ化を育む発注
4月:新生活対応
5月:GW対応
6月:気温対応
7月:気温対応、夏休み対応
8月:旧盆の発注変化
9月:食欲の秋に向けた主食の対応
10月:十五夜
11月:気温低下に伴う発注変化、年末予約
12月:御用納めに向けた発注・クリスマス対応
もっと細分化すれば正月にはデザートの発注、大袋の袋菓子を上段に展開を。珍味を、夏には冷やし中華を・・・
変化対応業といわれつつ、20年前と仕事の内容は何か変わったのか??
正直大きく変わっていない状況なのがコンビニ業界です。コンビニ市場が飽和、コンビニは終わり。そりゃあそうですよね、20年間ダイナミックに仕事が変わっていないのだから。
僕の中でのコンビニはスーパースター
僕は地方で商売をやっている家に生まれました。幼いころから店頭に立っていたわけなのですがコンビニ出店全盛期の時期に近隣にコンビニが出来たことにより客足が遠のきました。ここに対して恨みつらみは全くなくて、当時コンビニエンスストアに行けばそれほど広くない店内に「おにぎり」「弁当」「ジュース」「アイス」なんなら「雑貨」まで揃う・・・これはすごい!!!!感動すらしました。
新しい時代の商売だな。これからはコンビニの時代だ。古臭い昔からの本屋・酒屋・食料品店は敵うわけがないや。子供ながらにそう思ったと同時にコンビニエンスストアをやれば沢山のお客さんが来てくれる。儲かる。僕は大きくなったらコンビニを経営するんだ。そう心に刻んだのです。
スーパーバイザーとして
大学卒業後、某コンビニエンスストアの本部社員となったわけですが、今思えばかなりブラックでしたね(笑)。店勤務の時代はバックルームで段ボールにくるまって寝ることも。当時の上司がすごい厳しくて毎日死にそうでした。ただ後々独立するんだ、商売を覚えるんだ、というモチベーションで店勤務時代を乗り切りました。
晴れてスーパーバイザーになりましたがこれまたとにかく大変でした。
何よりも本部が軍隊みたいでしたから、数字が悪ければ吊るしあげられるし加盟店様に儲かってもらうための方向性と異なることもやっていただかなくてはならない。精神的に削られました。もっとも何年間かやっていくうちに調整能力もついてきたのでうまくやれるようにはなりましたが。
ただずっと思っていたのは「ああやっぱり自分でやりたいな」という想いでした。自分ならこうするのにな、ああするのにな。という思いばかりでしたね。
残念ながら
色々あったのですが、事情があり結果としてコンビニ経営は断念することになりました。独立心は誰よりも強く絶対にコンビニ経営をするんだという考えはありましたが残念な結果となりました。
というものの現在はコンビニエンスストアをフォローする立場でお仕事をさせていただいています。昔のように48時間働いたりしてませんし、無理ない働き方をしています。
今でも私の中ではコンビニはスーパースターです。
ただ危惧することは、やっていることが20年前と変化がありません。
ATMの導入や冷凍食品の拡大、セルフレジや自動発注と世の中の変化には少なからず対応しています。しかし店舗で実施していることが20年前と変わっていません。ヒューマンビジネス(現場)は変化を嫌います。変化に対応することが苦手です。大きな波への変化は本部がある程度実施してくれますが現経営者である加盟店様が仕事の仕方、儲ける手法変化をしていかなければ他業態に食われてしまう時代です。今本部は保守的です、セブンイレブン前会長鈴木敏文さんのような斬新な取り組みは発生しません。変わらなければいけないのは加盟者様です。コロナにより小売業の在り方は明らかに変わりました。
私は昔の記憶の中のスーパースターであるコンビニエンスストアには永遠であってほしいです。その為に加盟者様を現在の変化に沿った対応ができるように提案ができるような仕事を継続していきたいと思っています。
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