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疑いの唄(うたがいのうた)

 疑って、疑って、疑いぬいたことだけが信じられること。
 されども、疑えども、疑えども、誰をも信じられない自分のことが、誰よりも信じられないでいる。
 絶対なんて、絶対ない。疑えど、疑えど、信じれど、信じれど、信用と紙一重の淡い期待が、裏切られては、心のかすり傷が増えていく。
 小さな傷にまみれた心で、記憶の海に漂えたなら、ストレス性の涙の海水が、長く続く注射のような痛みとともに、傷口に刷り込まれていく。
 いつか私は、痛みとさえ、お友達になれまして。そのうちに、快楽に溺れては窒息してしまうのです。
 左様なら、さようなら。

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