東海第二原発防潮堤工事施工不良について


 日本原電の東海第二原発で防潮堤の施工が行われているが、調査でコンクリート打設に伴う基礎部の施工不良などが見つかり、東京新聞や赤旗が大きく報道した。


 共産党茨城県議の「江尻かな」氏の解説によれば、この工事に関わっていた関係者から『▽取水口部分の防潮堤の基礎となる「地中連続壁」でコンクリートが正しく打設されていない▽基礎の鉄筋が正しい形状で組まれていない基礎が岩盤に到達していない基礎をつくる上での「安定液」の比重が正しく保たれていなかった―などの問題を指摘。』されたとの報告で党県委は先月22日、告発を受け、原電に質問書を提出。事実について、回答とともに工事の中止を求めていました。と。

  原電は共産党の会見の直後、「工事の過程で“くぼみ”が見えたため原因を調査している段階で、今回の事象は想定していた」と説明したとの事から考えると4ヶ月は隠蔽していたことにもなります。

 これらの報道から私が考えるには「施工管理」の甘さとコンクリートの品質や打設時の締め固めも指摘できますが、報道の中には「防潮堤の基礎部分を取り囲む土留め」工事にも不備があったそうで、原電が言う、粘度の高い土がコンクリートに食い込みくぼみができ、ジャンカ状の豆板となったという事でしょう。私は昔、コンクリート打設にも関わって、豆板ジャンカは良くみたこともあり、補修を行った事もありますが、この原因はコンクリート打設には欠かせない、締め固めという工程が必ずあり、それが、いい加減な作業になると生コンクリートがセメント、砂、砂利に分離して、コンクリートの強度が落ちるのです。ですからモルタルなどで補修し表面上は分からなくなってもコンクリートの品質は落ちます。
 さらに大きな問題は「基礎が岩盤に到達していない」ということです。そして防護壁を支える総重量は約4600トンあります。地震と津波が襲ったらどのような事態になるでしょうか?考えただけでも恐ろしいことです。
 このことだけでも、東海第二原発は廃炉しかありません。




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