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04.血糖値を思いのまま動かす秘策が分かった!

リブレの人体実験(3回)で得た、血糖値をコントロールする秘策のメモです。(仮説を含む)

なお、糖尿病の方は医師の指示に従って下さい。

■血糖値の基礎知識

★糖質を食べると、
・消化後に血管へ糖が流れ込み、血糖値が上がる。
・追加分泌されたインスリンが、糖をエネルギー源として使い、余ったものはグリコーゲンや"中性脂肪"として蓄え、血糖値が下がる。

→糖質1gあたり1mg/dL近く上がる。
→180mg/dLに上がっても、すぐ100mg/dLに下がる。

★運動をすると、
・血糖をエネルギー源として使い、血糖値が下がる。
・糖新生でアミノ酸から糖が作られ、血糖値が上がる。

→70〜180mg/dL内で変動する。(運動強度や酸素環境による)

★安静時
・110mg/dL未満となるよう、基礎分泌インスリンで血糖値が下がる。
・70mg/dL以上となるよう、糖新生で血糖値が上がる。

→70〜100mg/dL内で維持される。

★参考文献
・スポーツ栄養学最新理論〈2020年版〉
https://amzn.asia/d/cN6nZS2
・血糖値から見たトレーニングと補給
https://booth.pm/ja/items/3693119
・トレーニングとリカバリーの科学的基礎
https://amzn.asia/d/7zuSwjs


■血糖値の難しさ

低血糖状態でトレーニングできた場合、各細胞が追い込まれ、成長し、強くなる。

しかし、低血糖状態になると、、、
自動的に糖新生が起きて、体内のアミノ酸が糖に変換され、高血糖状態となり、パフォーマンスは出る。
レースや友人とバチバチする時は良いけど、1人でトレーニング効果を最大化する時は避けたい。

よって、糖質制限や絶食してトレーニングしても、
一時的に低血糖状態でトレーニングできるが、長時間の継続ができない。

しかも、糖新生が必要以上に起きやすくなり、何もしていないのに高血糖となる体質になりかねない。

そうなったら不幸しかない。
低糖質高たんぱく質の飯を食っても、たんぱく質を分解したアミノ酸が糖質に変換される。
ただ辛いだけの、効果の低い糖質制限になる。

しかも、糖新生で高血糖の状態が続くと、それが元の状態と体が認識して、血糖値が下がらなくなり、糖尿病になるリスクが増す。

ホメオスタシス(生体恒常性)というやつで、良くない状態が長くなると、それから抜け出せなくなる。
詳しくはググってね。


■血糖値を上げない策

血糖値が正常範囲で滞在する時間を長くするため、
・食べる時
・運動する時
・寝る時
3つを紹介する。

①食べる時に血糖値を上げない方法

★食事の10〜20分前に、食物繊維をたっぷり摂る。
食物繊維の例:難消化性デキストリンやイヌリン等

ちなみに、難消化性デキストリンが糖質を吸収しなくなる魔法の粉といわれるが、これは正しくない。
ただの食物繊維で吸収できなくなるなら、副作用も大きくなり、食品でなく医薬品扱いになる。

では、どういうロジックで上がらなくなるか?

まず、食べ物を食べると小腸から分泌されるインクレチンと呼ばれる消化管ホルモンの分泌が刺激され、インスリンが追加分泌されやすい状態となる。
その状態で血糖値が上がると、すぐにインスリンが追加分泌される。

この状態になる前に糖質を摂ると、インスリンの追加分泌が遅れ、血糖値が上がっていく仕組み。

上がった状態からインスリンを追加分泌して下げようとするため、インスリンが過剰分泌となりやすく、勢い余って低血糖となり、眠くなったり怠くなったりする。

更に、そこから回復させようと糖新生が働き、アミノ酸を消費して血糖に変換される。
十分食べた後なので、その血糖は余る可能性が高く、中性脂肪として蓄えられてしまう。

そこで、
食前に、血糖値の上がらない食品を摂っておくと、血糖値を上げずにインスリンの追加分泌されやすい状態にできる。
油でも良いけど、小腸に辿り着くまでの時間やカロリー、腸内環境のことを考えるなら、食物繊維が良い!!

インスリンが追加分泌されやすい状態で糖質を摂ると、すぐに必要最低限のインスリンが出るため、相殺されて、血糖値があまり上がらない。

あまり上がらないため、下がりすぎて低血糖になることもないため、不必要な糖新生も起きにくい。

改めて、
★食前に食物繊維を摂るだけ!

その結果、
・糖質を食べても血糖値が上がりにくい。
・血糖値変動が小さく、食後の眠気が無い。
・糖尿病等を予防できる。

食物繊維を摂ってから食事することで高血糖を防ぐ


②運動する時に血糖値を上げない方法

★運動前に糖質を摂る。
摂る量は、トレーニングの強度次第。
低強度なら、5〜10gくらい。
高強度なら、30〜60gくらい。

空腹時血糖値(70〜90mg/dL)で運動したり、最初から高い強度で運動すると、低血糖(70mg/dL未満)となる。
回復させようと糖新生が起きて、高血糖となる。

糖新生は素晴らしい機能だが、アミノ酸を消費する。
上がるまで少し時間がかかり、その間が辛い。
上がる量はコントロールしにくく、上がりすぎる。
などのデメリットがある。

運動前に糖質を摂っておけば、運動開始時の低血糖が避けられる。
血糖値が安定し、パフォーマンスも安定する。

改めて
★運動前に運動強度に合わせた糖質を摂る!

その結果、
・過剰に血糖値が上がらない。
・運動開始時の辛さが軽減する。
・調子が安定する。

運動前に糖質を摂ることで運動中の高血糖を防ぐ


③就寝中に血糖値を上げない方法

★寝る少し前に糖質を摂る。
10〜20gくらいで十分。

就寝中、インスリン基礎分泌で、血糖値は少しずつ下がる。
絶食時間が長くなるため、そのまま低血糖(70mg/dL未満)になることがある。

低血糖になると、糖新生が起き、血糖値が上がる。
そして、インスリンが追加分泌される。
しかも、就寝中は運動していないため、基本的に余る可能性が高く、中性脂肪として蓄えられる。

そのため、寝る前に少し上げておくと良い。

改めて
★寝る少し前に軽めの糖質を摂る!

その結果、
・就寝中の血糖値が安定する。
・空腹で寝るよりも気持ちよく眠れる。睡眠の質が上がる。
・寝起きが怠くない。

就寝前に糖質を摂ることで血糖値が安定する


■最後に

血糖値を上げない方法は、いずれも炭水化物(糖質、食物繊維)を摂ることです。
人体の構造は複雑で面白いですね〜!

注意点は、オーバーカロリーに注意する。
炭水化物は、4kcal/g のエネルギーがあります。

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