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蔵元訪問 笠 智賀

新入社員の笠 智賀が福岡県大川市の庄分酢さんを訪ねました。

入社したばかりの彼女の感想をお伝えさせていただきます。

庄分酢さんで仕込みや見学をさせて頂いて、自分でも調べていったつもりではありましたが、これが調べた物かと納得することもあれば全然分からないものもあってとても面白かったです。

20220402 庄分酢 見学 (24)

壁に蔵付き酢酸菌が付いていることを調べて画像で見ていましたが、実際に見るのとでは違い全体的についているのかなと思っていたけど、蔵に近いほどたくさんついていて何か塗ってあるのかなと思うほどでした。また、蔵の中を見させて頂いて、外よりも少し暖かく、それが酢酸菌の発酵によってそうなっていることを知りました。酢酸菌の繁殖しやすい温度が34~38℃くらいで蔵の中の温度をそのくらいで保っているのかなと思っていたけど、菌自体が発酵させていることにとても驚きました。

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製造方法もお酢の種類によって米からアルコールを発生させるところから作るのもあれば、アルコールを入れてつくるものもあり適切な製造の仕方を長い年月をかけて研究されてきたのだと思いました。また、木樽の中をのぞくと菌糸が表面に綺麗に張っていて製造途中ではありますがお酢の香りもしてすごく感動しました。甕と木樽では発酵の仕方が違い、甕では静置発酵、木樽では表面発酵がおこっていると教えていただきました。酢酸菌をいれて酢酸発酵が起きますが、調べた時にはかき混ぜたりするなどの事は書かれておらず、発酵するのは酸素に触れている表面だけなのにどうしてかなと疑問に思っていましたが、アルコールになった時は比重が軽くなり上にいって酢酸になると比重が重くなり下に下がるから目に見えないけど自然に攪拌されている。だから酢酸菌が付いた後は菌に任せておけば自然にお酢が出来ると聞いてとても感動しました。木樽についても、木樽の輪替えが出来なかったから金属の輪で留めてもらったけど漏れてくるし、どうしてもサビてしまう。上の方は竹の輪だけど下の方は金属で留めた物もあるけどやっぱりすべて竹で留めてもらった方が金属で留めた物に比べて漏れないと仰っていて今では便利と思われるものが多くなってきて、昔ながらの物を作れる人も修理出来る人も減っているので木樽ではなくて金属のタンクだったり、プラスチックでできたようなバケツだったりで伝統的な事や物が失われていっていると肌で感じることが出来ました。

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でも若い人が集まって桶の会というものがあるのでこれからもこのご縁が続けば木樽を使い続けることが出来るという事を聞いて、私の周りでも古いものに興味がある人が少なくないし、もっと昔ながらの物が身近に体験できるようになれば伝統を受け継いでいくことが出来るのではないかと思いました。また、山田さんが提案してくださったことも現代の人の簡単にできるというニーズに合っていて商品もセットで販売することが出来るもので庄分酢の商品を見ても簡単に出来るものが多かったので開発をするときに自分が使いたいことや使いやすさを考えて作る事も買っていただけることに繋がるのかなと思いました。

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