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背に幾何学、その腹は白紙(裏話3)

これは2019年の7月に投稿した

背に幾何学、その腹は白紙
https://note.com/rootrootroot/n/n09d479b7530b

の裏話になります。

写真などそちらに挙げていますので、興味があったら読んでみてください。

さて、僕のフィリピン旅行について、裏話していきます。

4.旅行4日目〜世界一大きい魚〜

現地の朝5時、眠気眼で僕はタクシーに乗る。
4日目はいよいよレジャー体験。予定ではオスロブでジンベイザメと泳いだあと、カワサン滝に行って夕飯を食べ空港へ。

オスロブへは市内からバスが出ているが、宿の近くにバス停はない。

街を抜け、郊外をずっとまっすぐ。

オスロブは、着くとすぐに受付があり、そのまま指導を聞く。サイトにはホテルで予約なんて書いてあった気がするが、飛び入りでも全然構わないようだ。

国外に出て感じる日本語サイトの弱さは悲しくなる。英語がわからない僕らの足元を見られてるのではないだろうか。

指導の内容は、

①ジンベイザメを攻撃しない。
②電子機器を海に投げない。
③楽しもう。

みたいな感じだ。言われなくともな内容である。

韓国人家族と相乗りで沖へ。
スタッフの船を中心に円を描くように僕らの船が配置される。スタッフの船が餌をまくことで、ジンベイザメの群れが集まる仕組みだ。

集まるまでは、掛け声のような声をあげる。何か意味があるのかは知らないが、「おぉーっ、おっ、おぉーっ、おっ」という声である。
そうすると徐々に大きな魚影が船の下にやってくる。

シュノーケルを付け、いざジンベイザメとのご対面。

息を飲んだ。
何を見ているのかわからなくなった。
畏敬というべきか畏怖というべきか。
たった一群で大自然を体現していた。
その大自然に、僕はただ魅了された。

そうして3m近い巨体の群れと、とても短い時間を共有した。

恍惚とした気分で陸に上がったあとは、僕らのいた海を眺めながら優雅なブランチを取った。

午後はカワサン滝へ。
カワサン滝もレジャー施設で、滝つぼのあたりは泳げるほど広くできている。
滝を見ながらご飯も可能だ。
僕はカワサン川を散歩しながら滝まで登り、景色を楽しんだ。

どちらかといえば、カワサン滝は子供向けなレジャーだろう。
確かに滝の後ろをくぐるのは楽しそうではあるが、順番が悪い。ジンベイザメには勝てん。体を濡らすのもはばかられる。

僕は滝の中に行くのを遠慮し、ゆっくり滝が落ちるのを眺めるだけにとどめておいた。南国の森林や川も新鮮だったので、独特な匂いと、ここにも置いてるココナツジュースで充分満喫できた。

少し時間があったため、タクシードライバーの家に招かれた。
彼はお母さんと奥さんと子供2人と犬1匹で暮らしているらしい。

フィリピンではセキュリティとして犬を飼うようだ。まぁあの脆そうな家や宿を見れば、いくら鍵を付けようがドアを外せば入れるもんなぁ、なんて1人で納得した。

お母さんが作ってくれたのはフレンチトースト。
タクシードライバーからはフィリピントーストだなんて言われたが、味も見た目もフレンチトーストだし、まずお母さんがフレンチトーストって言ってただろなんて会話をした。

子供たちは警戒していたのか、遠くから見ていた。
そうそれでいいのだ。いきなり家に来た怪しい男に、懐く方が良くない。
この距離感を初日に会ったドライバーに教えてやってくれ。

夕飯を食べ、空港へ。
僕はこの旅に何を見い出せただろうか。

実はセブ島には5歳だか6歳だかで1度来ている。
母親と、今はもういない父親と3人で。

あの頃のことは、僕の記憶にはもう残ってない。
行ったということしか知らない。写真もない。

この旅で、思い出せたことも、何も無かった。

おわり

2020年9月18日
なおと

#海外旅行 #フィリピン #セブ島 #裏話


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