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陰謀論を指摘してみる-陰謀論自体の問題編

〆として陰謀論自体の抱える問題点を並べてみる話。

前回・前々回でも書いたように私は陰謀論は割かし好きです。ただそれはエンタメとして楽しめる範疇であり、そこを侵害するような陰謀論は好きになれません。そこで、私が好きになれない陰謀論の問題点を4つの観点からまとめてみることにします。
具体的な項目は①コスト②プラン③正当化④線引きとなっています。お品書きが長いですが、暇でしたら読んでみてもらえれば。
※さらにおまけで私の好きなタイプの陰謀論と一番伝えたいことをつけ足して終わりにしたいと思います。


①コストの話

陰謀論のアリがちな問題点として、コストの話は本当に多いです。実は前々回の「マイクロチップ編」はコストをイメージして書きました笑
技術的に可能または技術的に可能になるものであっても、そこにかかる費用や時間はどうやって捻出しているんだ……っていう陰謀論が多い。

具体例は前回のおまけの部分で書かせていただいたんですが、例えば注射器で打てるほどに小型で、身体のどこに打ち込んでも良くて、大量の個人情報やその人物の記憶を保存出来て、脳などの電気信号を解読出来て、人間の生体エネルギーを電気に変換し原動力に出来るチップがあるとしましょう。(仮定の時点で、無理があるような気もしますが)そうなった際に、それっていくらかかるの? それを国民全員に植えるっていくつそんな高性能チップが必要なんや……てかいくらなんだ……。
iphone1台でとんでもない値段がする時代で、そんなものを作れるのか。っていうか、そんなに安価に作れるならどっかの企業が機密を破ってまでも技術流用する気がします。まあそれは値段だけでなく、技術面でもそんな技術があったら色んな部分が解決するんですよ。
例えば、生体エネルギーを電気に変えられるチップがあって、それが安くて生産が出来るなら、大型草食動物に植えて電機の生産をすればエネルギー問題は解決しそうですね。他にもAI技術に人間の記憶をインプット出来れば、AIにおいて大事な学習のプロセスをかなり省けるので、おそらく今はまだ夢である「強いAI」を簡単に生産できるでしょうね。

私個人の意見としては、自意識過剰なんだと思うんですよね。正直、そんな高性能チップを植えてまでも観察が必要な人間ってそんなにいないです。私を含めたほとんどの人材が、一部のすごい人が作り出したものを使うだけで終わりで、何も残せずに世の中を去っていく。過剰にコストがかけないと成立しない陰謀論の対象になっていると思うのがおこがましい、と想っちゃいますねー。


②プランの話

陰謀論の無理してるなーと思うことが多い部分が、プランの話です。実はこのネタも前回の遺伝子編を書くということはここから着想を得ています。
技術的に可能でも、なんでわざわざそんなお粗末なプランで謀略しているのか、陰謀論を隠している人は? と思うようなプランが多い。

これも前回から引用しましょう。例えば、人間にも可能な遺伝子を書き換える手段があったとしましょう。じゃあ、それをパンデミックに対するワクチンを使って、国家の都合よく遺伝子を組み替えましょう! ←なんで?
ワクチンって手段使う必要あるの?? 別に注射したら勝ちなんだから、もっと色んな方法でも良くない? 医療機器に忍ばせるとか、経口でも可能なら食品に混ぜるとか、もっとマシなやり方はいくらでもないかな? わざわざある程度、一定数のアンチのいる方法(反ワクチン派がいる方法)を用いれば、コントロールできない人々が出てくるのは当たり前のことで、なんでそんな方法を用いたんだ……。
言わばですね、これまでそんな技術があるとして、それを隠し通してきたとんでもない知的集団が取るにはお粗末すぎる作戦なんですよね。技術とその方法論の知的水準と一致しないということですね。
他の事にも言えて、2年後なり5年後に摂取者全員亡くなったとして、どうするの、その後? 医療従事者が大量に減って、人口ももちろん大量に減った世の中で統治者は何を統治するんだ……。金を集めても、人が居なければ使うことが出来ないし、場合によっては原材料集めても加工できない。そんな原始時代でどうするんや。

別に私は反ワクチン派で打たないという選択をします、理由は副反応が怖いから、感染しても仕事に支障がないから、いつ死んでもいいと思ってるから。どの理由も私には心情的には理解できないのですが、筋が通ってる分にはいいのかなーと思います(最終的には自己決定するものですし)。ただプランがあやふやな陰謀論に身を任せるのはあんまり好きじゃないですね。


③正当化の話

私自身が思う最大の陰謀論の問題点がここにあると思います。陰謀論とは自己の主張が通らないマイノリティの正当化に利用されていることが多い気がするんですよね。
羨ましいけどそれが自分には出来ないから、それを馬鹿にするみたいな人は周りにいませか? それです、それ。

さっきのワクチンの話にすれば、ワクチンを打たないのは本当は怖いから。でもその理由だと格好がつかないし、周りの恐怖感を感じずまたはその恐怖感を抑えて、打てる人が羨ましい。自分がマイノリティであることを避けたい。その結果として、陰謀論を作る又は信じてしまう。別に怖いなら怖いでそれでいいのに、そこに根拠不明の情報や正義感が混ざって、「正当化」して膨れ上がってしまう。最終的には自分が信じ主張してきたものが否定されるのが怖くて、もっともっと「正当化」していってしまう。
マイクロチップが埋まっているから、周りの人間が自分とは違うんだ。そんな風に思うのは、現実逃避しているように思えてならない。

陰謀論の拡大で正当化に関しては本当によく感じることが多かったです。ただ別に何を信じるかなんて、その人の自由だと思うんですよ。でも、それを強要してくる時点で、もうそこに感情が混ざってる。自分が正しいと思いたいからって他人を巻き込むのは間違っている。陰謀論を信じるも擁立するも自由ですが、そこにあるのが本当の正義感なのかそれとも疎外感なのかは考えてみて欲しい。


④線引きの話

陰謀論でふせがちなのが、線引きですね。どこまでが陰謀論でどこまでが陰謀論じゃないのか問題ですね。
1例だと、デジタル系の陰謀論を唱える人って平気で、スマホやネットでその情報を発信するけど、そのスマホやらネットが陰謀によって占有されているとは考えないのかという話です。

我々が一般的に利用している知識や技術の先にある技術を陰謀論に転用することが多いですが、その知識や技術への誤認はどのタイミングから陰謀論となるのでしょうか? すべての発信は検閲されているのなら、そういう投稿は早い段階で検出すればいい。もっともっと言えば、我々の言語はそんな謀略をしている人々が作ったモノである可能性があるのだから、使用しないほうがいいのではないのか?
③の正当化にも通ずることですが、陰謀論を唱える人々は自分の都合の悪い部分のみを陰謀論にする傾向がある。そして、自分が利用しているまたは利用可能な部分には陰謀論がないと考える。簡単に言えばセコいように見えるんですよね。


その分野の陰謀論を唱える上では、その分野を0から考えないといけないと思うんです。そこで、どのタイミングから周知の事実が間違った形で広まっているのかを見つけて明確に指摘しなくてはならない。場合によっては自分の過去や知識を否定しなくてはならなくても。


まあこの辺りが私が思う陰謀論の問題点ですね。感情論多めでしたが、ただの一個人が配信するnoteの投稿なので軽く流してもらえれば笑

さてさて、おまけに私の好きな陰謀論を語って終わりたいと思いますね。
私の好きな陰謀論とは言わば「コスパ」がいい奴が好きです。これは費用的にもですし、既存知識への影響が少ない。また根拠がそれなりにちゃんとしている。具体例を1つ、次の段落に書きますね

1例:件のウイルスが某アジアの大国が作った説
根拠として、大国の政府が最初は隠蔽に走っている。具体的には、未知の感染症の可能性とその危険性を訴えた武漢の医師を警察から「虚偽の発言」として処理されていた。
ワクチン生産についても、技術的基準はファイザーやモデルナなどとそこまで変わらないであろう某大国の製薬メーカーは、ファイザー・モデルナなどとは違うタイプのワクチンを作っている。正しくはワクチン生産する上での考え方が根本的に違う。私の知識では一般的なワクチンでメジャーな形である不活化ワクチン(ウイルスから活性を奪った形)は件のウイルスでは構造的に難しい。だからmRNAを用いたりその他のウイルスに抗原をのせたりしている。その中で某大国のみ従来の不活化ワクチンを作れているのは、研究期間が某大国のみ長かったからとも考えられる。
FBIが報告した情報によると、武漢の研究所職員が感染拡大の数か月前に病院に件のウイルスと同様な症状で、治療を受けていた履歴が残っていて、またその時期から武漢でのPCR検査機器の購入件数が増えているという話(こっちはFBIは関係なかった情報のはず)でした。

上の例を裏付ける根拠が正しいかは自分で調べてもらうのほうが確実なので、この陰謀論が真実かどうかはさておき、この陰謀論は信じても自分への損益がないんですよね。

信じたとて何が出来るのかと言えばなんにもできないし、ただ単純に「そうなんかもなー」で終わるとこがすごく好きです。そもそも論は私はこの陰謀論を信じているというよりは「あるかもな」くらいにしか思ってないですが笑 まあ私は陰謀論だけを信じるのはもったいないと思うので、もともと「そういう説もあるんだね」って思う派なので、どの陰謀論に対してもコスパがいいちゃいいんですが笑

今回の陰謀論についての三部作だったんですが、実はこの「陰謀論のコスパ」が一番伝えたいことだったりします。

陰謀論に限らず、何かを信じる上で「信頼する人からの情報」「信仰する存在からの教え」などないろんな理由があるとは思いますが、「コスパ」を考えるのはどうでしょうか?

これを信じたら、自分の人生は楽になるな。って思えるものを信じるのもいいと思います。陰謀論を信じているうえでそれを誰かに広めている、もとい強要している人を見てて一番思うことはその生きづらさです。
いちいち周りとぶつかって、自分が信じている情報を伝えても相手を説得できず、結局SNS上で文句を言ってブロック、せっかくできた友人関係が破綻、そんなのもったいないじゃないですか。

はい、今日の希哲学者でした。また不定期になんか意味の分からんことを書きます。

写真:くまさん

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