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私が好きな単語

私が使う人より絶対によく使う単語についての話。

人には口癖と言うものがあります。私の場合は「なんだろう」が口癖だったりするんですが、今回は口癖とは異なりよく使う単語です。皆さんは口癖ではないけど、多用する言葉はありますか?

多分、あるんでしょうが、思いつかないのが実態だと思います。理由は口癖は、文章の最初・最後や文章の間に入れるものであり、他人に指摘されることが多く、意識する機会に恵まれますが、言葉の中に用いる単語はあんまり特記されることがないと思います。

では、枕はこの辺にして、私がよく使う単語をいくつか紹介させていただきます。

1つ目は「ぎょうさん(仰山)」です。意味は沢山とか、大袈裟なさまらしいです。主に近畿地方で使われている方言に近い表現ですが、私は特に西の国の出身ではないのですが、使います。使い始めたきっかけがあって、「たくさん」よりも言葉にインパクトがあって、濁点の入る言葉は言葉に怒気があって存在感を強く感じるので好きです。私はほかにもいくつかこういう理由で用いている単語があります。

2つ目は「げんなり(する)」です。意味は気力がなくなった様とかで、幻滅するような意味もあるそうです。これも同様に京都弁の方言発祥らしいですね。やっぱり濁点があって言葉にインパクトがあって好きです。またげんなりは主に人間に対して使う言葉ですが、これを物に対して使うと印象に残りやすく好きです。古びたものや腐ったもの、錆びたものに対してよく私は使っています。

3つ目は「どっこい」です。意味は互いに全く同じ、似たり寄ったり、とからしいです。「どっこいどっこい」という方が使う人が多いかもですね。語源は相撲のどすこいとからしいですが、「どっこい」単独で用いるのはまたどうやら西の国の人が中心なようですね(曖昧)。これも前の2つ同様に濁点を含み、言葉に怒気があるのと言い切りの良さが好きですね。

ここまでは言葉に怒気と言うか鬼気迫るというか、そんな存在感がある言葉をよく使う好きな言葉として紹介しましたが、次に紹介する一つは毛色が異なります。

4つ目は「素敵」です。ここまでは言ってインパクトがある言葉、強い言葉をあげましたが、この「素敵」は全然雰囲気が違うのにも関わらず、インパクトが凄い言葉だと私は思っています。「素敵」と言う言葉は小学生の時に知るような言葉ですが、全く持って使う機会に恵まれない言葉だと思います。何故かと言えば、きっと「素敵」と言う言葉を使う機会に違う単語、例えば美しい・可愛い・カッコイイ・たくましいなどに置換される。知っている言葉だから他人があまり使わないがゆえに強い印象を帯びる。「素敵」という言葉は私が最も愛する曖昧さを表現するのに重要。今、目の前にあるすごい事象が「美しいジャンル」なのか「可愛いジャンル」なのかが微妙でも「素敵」ならゴリ押せる。抱合関係が大きい言葉とは、とても使いやすく思います。

さて、ここまで読んでいただけてた人ならわかったかもしれませんが、私はインパクトのある言葉・印象強い言葉をこよなく愛しています。理由は単純で、言葉とは異常なくらいに軽い、口から放った瞬間に水中に放たれた空気のように水面に上っていき、次の瞬間には大気に紛れ込んでしまう。少しでも印象に残るような言葉を使うのがそれに対しての抵抗だと思います。

私には特別で特殊な話術や文章力はありません。だから、文章構成ではなく、言葉自体を重くしていこうと思ってこういった言葉を多用しています。メリットは言葉自体が力を持つので文章力は最低限で良いこと。デメリットはその言葉が使えるシチュエーションじゃないと使えない上に、重すぎることもあること。一長一短ではありますが、こういった粒だった「単語」を使ってみるのはどうしょうか?

はい、今日の希哲学者でした。また不定期になんか意味の分からんことを書きます。

写真:うかいのちょうちん

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