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結局、にわかが最強

自己否定をしてみたい話。

皆さんは好きなものや趣味はありますか? もちろん、私はあります。今日、話したいのは特にミュージシャンが好きな人に響いて欲しい話です。

ほとんどの人気のミュージシャンは、多くの場合で下積み時代を経て、人気になっていきます。人気になるのも何度かヒット曲を生み出す場合には、生み出すたびに新規の客が増えることになります。俗に、前からのファンを「古参」といい、新しいファンを「新規」と言いますね。さらには、その曲がヒットした際に、その曲や代表曲のみしか知らない「にわか」と呼ばれる人がいます。(定義は便宜上、今なんとなくしました笑)

言わば、私が思うに結局この中での勝ち組って「にわか」だと思う話です。では、掘り下げていきます。

古い方から考えると結構簡単なんですが、「古参」のファン実際には無理をしていると思うんですよね。好きなミュージシャンでも正直、うーんって初見では思う曲があると思うんです。イメージで言うなら、なんとなく飛ばしてしまう曲とかオリジナルのセトリに入れない曲とか、でもそういうのを何度も聞く機会に恵まれるから、だんだんと良さに気付く。

ただこれってコスパは悪いですよね? 初見でいいと思えないのに無理に聴かないと良さがわからない。苦手なものや好きでもないモノを口にし続けて良さがわかる料理と1口目からも美味しい料理だったらどっちがいいかって多分後者だと思うんですよ。

もちろん、こういう曲があるのは当たり前だし、ある意味ミュージシャンの策にいい意味でハマっていると思う。同じアルバムの中で違うタイミングでそのミュージシャンのことを好きになるタイミングが来る、そのラグがミュージシャンを好きで居続ける一因として働く。それに美味しさに気付けずに食べないでいるより、知れた方が良いのは間違いない。大事なのは「不味い」・「美味しくない」・「なんでもない」みたいな期間を経てやっと好きになる曲というのはコスパ「だけ」でみたら効率が悪い。

極論を言えばその暇があるなら、違うミュージシャンの初見からいい曲にハマった方がコスパ的にはいいという話です。

次に「新規」のファンですが、これは「にわか」との区別が難しいです。ただ未来的には「古参」に仲間入りする人たちだと思ってください。そうなると、わかるんですが「新規」は「古参」ほどは楽しめない。「初」だから楽しさもあるとは思うのですが、それは「古参」のファンは時期が違うだけ同じように体験しているものです。そうなれば好きなミュージシャンに対して、知識や好感度が比較すると低いのは楽しんでる度では負けている。

「新規」は次の新しい「新規」が現れるまでは、ずっとファンの中で楽しめないところに居続けることになる。また古参とは異なり、過去のミュージシャンの功績をリアルタイムで知るのではなく、そのミュージシャンの過去を「勉強」するという形でしか追体験することができない。そのリアルタイムでの熱意は経験するのは難しい。

では「にわか」はどうなのでしょうか? 言い方を変えれば、流行に乗れる人はどうなのか? めっちゃ役得ですね。そのミュージシャンの簡便に楽しめる部分を感じ続けれられる。確かに深くは楽しめないかもしれない、このバックボーンがあって楽しめる事実があるかもしれませんが、でも楽しめてはいる。そもそも人気や流行となった時点で、それ単品で楽しめるコンテンツになっているので、バックボーンなんて知らなくても(浅いかもしれないが)楽しめる。

音楽にしても文学にしても絵画にしても、確かに深く知っている方が余すことなく楽しめるでしょうが、深く知るという準備期間が必要になる。私はコンテンツを楽しめる度(幸福度)と時間は、ガウス記号と神経系の発育曲線の融合を描くと思っています(わかりづらいので下記に示します)

参考

上記の図がガウス記号と神経系の発育曲線です。どちらも中学の数学や発育の授業(保健体育)で見たことがあるのではないでしょうか? これを組み合わせると↓になります。

幸福度

とあるタイミング(図では矢印)までは、神経系の発育曲線の様に幸福度が上がり、だんだんと幸福度があがる効率が悪くなります。しかし、矢印のタイミングが来るとガウス記号のように切り替わる。そして、また神経系の発育曲線の様に幸福度が上がる。いわば、矢印のタイミングはそのコンテンツに「惚れ直す」タイミングと言ってもいいかもしれません。
しかし、残念なことに「惚れ直す」ことをしても次の幸福度の幅は一つ前より狭まります。これはコンテンツの情報とは最初は簡単に得られる情報ばかりだけど、マニアックになれば手に入れるのにコストばかりがかかって、少ししか情報が増えないことに起因していると私は思っています。それでも、どこかのタイミングで惚れ直すのは間違いないですが。

何が言いたいかと言えば、にわかは最初の部分だけで終わるのでは幸福度の伸びが最もいい部分だけを経験して終わる。古参や新規はその後のあまり上がらない部分を経験することになる。

コスパだけで見たら、やっぱり「にわか」最強だと思うんですよね。
(だからこそ、古参はすぐににわかや新規にマウントしたがるんでしょうけど)

はい、今日の希哲学者でした。また不定期になんか意味の分からんことを書きます。

写真:ひつまぶし食べたい

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