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【PHI】 フィリーズの順位予想が3位でも問題ない理由 〜 2023年戦力分析1

どうも、ペンでございます。

今回から複数回に分けて2023年のフィリーズの戦力分析をしていきます。
第一回目の今回は「今のフィリーズは開幕前に高評価を受けるようなチーム作りをしていない」という話をしていきます。
noteスタートです。

チーム作りのコンセプトが違う

今年の開幕前の順位予想では多くの方がフィリーズよりもメッツやブレーブスを高く評価しているでしょう。
その評価に間違いはないと思います。
ただ、その評価を鵜呑みにするのはいかがでしょうか。

コーチに全幅の信頼を置いたポテンシャル補強

このオフにフィリーズが補強をした際に必ず出てくる名前がありました。
打者であればKevin Long打撃コーチ、投手であればCaleb Cotham投手コーチとBrian Kaplanアシスタント投手コーチ兼投手育成ディレクターです。
獲得の判断のためにLongがVTRでスイングをチェックした」、「交渉の際にCothamとKaplanがピッチングの改善案、来年のプランを説明した」…このオフだけでなくこのような内容が書いてある記事が昨年から大量に出てくるようになりました。長年フィリーズを追っていますがこれだけコーチが注目されているのは初めてだと思います。
フィリーズと契約する以前からコーチやメジャーリーグ外部のトレーニング施設のトレーナーとして高い評価を受けていた3名の選手育成能力はフロントもかなり買っているようで、昨年からフィリーズの補強は「即戦力主体の補強」ではなく「ポテンシャルは高いが改造が必要な選手を狙う」という形に変わってきています。

守備がいい選手を獲得して打撃を改造する

ポテンシャルは高いが改造が必要な選手を狙う

このチーム作りのコンセプトが明確に表れたのは去年の夏のEdmundo SosaBrandon Marshの補強でしょう。
昨年の夏、守備の改善を考えていたフィリーズは守備の評価が高く保有期限も長いが打撃で苦しんでいたSosaとMarshを獲得しLongにこの2人を託します。
結果、Sosa, Marsh共に移籍時よりも打撃成績を改善し、打撃でもチームに貢献してくれました。

Marshはポストシーズンでも貴重なホームランを打つなど活躍。

Sosaはこの春季トレーニングで絶好調でハードヒットを連発しており、打撃面で更なる向上を期待させてくれています。

このオフの投手補強についてメッツと比較してみよう

それでは、フィリーズのチーム作りが同地区のライバルチームとどのように違うかこのオフの投手陣の補強をメッツと比較することで見ていきます。

メッツ
Justin Verlander
Kodai Senga(千賀滉大)
Jose Quintana
Brooks Raley
David Robertson

フィリーズ
Taijuan Walker
Matt Strahm
Gregory Soto
Craig Kimbrel

NPBからの挑戦となる千賀を除いてメッツは昨年のサイ・ヤング賞のVerlanderを筆頭に昨年好成績を残したQuintana, Raley, Robertsonを補強しています。
一方のフィリーズは昨年好成績を残したとはいえQuintana, Raley, Robertsonには劣るWalker, Strahmに加え、昨年成績を落としたKimbrelに、コマンドに苦しむSotoと問題を抱える投手たちを補強しています。

以前Walker獲得の際にnoteにまとめた通り、フィリーズは獲得の際にCothamとKaplanが作成したWalkerの評価や来年の投球プランを伝えています。

このことからも分かる通り、フィリーズはあくまで現時点ではなくフィリーズのコーチ陣のコーチングによって成績をより良化させ、そしてその成績の上げ幅が大きい投手をターゲットにしていると言っていいでしょう。

メッツの戦略を調べてはいないので断言はできませんが、メッツが補強した投手を見る限りメッツは現時点で最高の戦力の補強を目標にしているのに対し、フィリーズはこれから最高の戦力になる素材の獲得を目標にしていると言えます。

取らぬ狸の皮算用になる可能性も

メッツとの補強の比較でも分かる通り昨年の各選手の成績で比べてみれば、今年のフィリーズがブレーブスやメッツに比べて評価で劣るのは当然でしょう。
しかし、現在のフィリーズは上でもまとめたようにコーチたちの指導で成績を伸ばせる選手たちを獲得していっています。
この戦略が成功すれば今年フィリーズが地区優勝する可能性もかなり上昇するでしょう。

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