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【PHI】Taijuan Walkerの高評価の理由を読み解く

どうも、フィリーズ担当のペンでございます。
今回はオフシーズンの動きまとめのnoteでも書いたTaijuan Walkerとの契約についてまとめていきます。

■ Taijuan Walkerは3-4番手候補ではなく第2のKevin Gausman?

正直Walkerの4年$72Mという契約内容は今でも高いんじゃないかと感じています。
すでにフィリーズはもうラグジュアリー・タックスの水準を上回っていますので欲しい投手を取れるくらいならこれくらいの増減幅はまったく問題ないでしょうが。
では、フィリーズはなぜWalkerをここまで評価しているのでしょうか?
推察していきましょう。

・フィリーズのローテーションの状況と筆者の考え

まずWalkerの契約を語る前にフィリーズのローテーションの状況を考えてみましょう。

フィリーズ ローテーション候補

Aaron Nola 2023年FA
Zack Wheeler 2024年FA
Ranger Suárez 2025年FA
Bailey Falter
Andrew Painter
Mick Abel
Griff McGarry

WエースのAaron NolaZack WheelerはFAが近いとはいえもちろん契約延長に動くでしょうしまだ流出するまで時間があります。
プロスペクトも若干19歳ながら今年開幕からローテーションに入ると目されているAndrew Painterを筆頭に成長著しい投手を複数名抱えています。
そのような状況なのでBailey Falterのアップデートとしてメッツと契約したJosé Quintana辺りと短い期間の契約を結ぶのはアリだと考えていましたが、より長期間の契約を先発投手と結ぶなら2023年のオフが良いと筆者は考えていました。
そこに飛び込んできたのがWalkerとの4年契約の報です。
正直最初に聞いた時は金額はともかく今の段階でローテーション3-4番手の投手に4年間の契約を与えるのは違うんじゃないかというのが感想でしたし、その疑念はまだ拭いきれていません。

・メジャートップクラスになったWalkerのスプリット

2022年のシーズンに入ってからWalkerのスプリットは飛躍的に向上しています。
メッツでチームメイトだったCarlos Carrascoの握りをマネたことでWalker自身の球種の中でもValueが低かったスプリットの威力が急激に上昇。

2022年のスプリットのRun Valueランキング
Baseball Savantより画像引用

昨年2022年限定で見れば現役で最高のスプリット使いと評されるKevin Gausmanと同じRun Valueを記録しています。

・フィリーズフロント・コーチ陣のWalkerへの評価

記者会見で編成トップのDave DombroskiRob Thomson監督、さらに投手コーチのCaleb CothamBrian Kaplanの発言から見るにフィリーズはWalkerのスプリットを最大限に評価し、また更に成績を向上させることができると考えているようです。
DombrowskiやWalkerの発言によると「来年はCothamやKaplanとスライダーやカッターの効果を上げると共に、1番効果のあるスプリットを投げる割合を増やす」そうです。
スライダー、カッターと言えばWheelerがCothamと改良し更なるブレークのキッカケとなった球種です。その球種の改良を明言しているということはそれだけ改良することに自信があるということでしょう。スプリットに加えもう1つ武器を加えることでGausmanやTony Gonsolinなみの成績を残せるようになるかもしれません。
3-4番手レベルの先発投手と4年契約だと理解できませんが、オールスタークラスになりえるポテンシャルを秘めた先発投手と4年契約を結んだということであれば理解できます。

■ まとめ

今回はフィリーズがなぜWalkerと高額の契約をしたかについてまとめてみました。
フィリーズのフロントやコーチ陣がWalkerのポテンシャルをかなり評価していることは分かりました。
それでも個人的にはまだこの契約には不安を感じています。
ぜひWalkerには成績でフィリーズの高評価が正しかったことを証明してもらいたいところです。

次のフィリーズ関連のnoteはTrea Turnerの契約についてになると思います。
それでは、またの機会に。

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