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永遠のソール・ライター回顧展

フィールドを毎瞬、色とりどりにクリエイトする皆さま、こんにちは。

今回は、70前程前にファッション誌などで、華々しく活躍するも、突然姿を消し、
23年の後、突然写真集を出し、世界に衝撃を与え、
また話題となるも、その後、自身の作品のほとんどを現像、公開することなく、
しかし、生涯膨大な量の写真を撮り続けた「ソール・ライター」という写真家の回顧展の紹介です。


この宣伝のポスターを見た時、衝撃が走り、楽しみにしていて、やっと行けた回顧展でした。

永遠のソール・ライター。

そのタイトルとこの写真のセンスに、まずノックアウト。

そして、ソール・ライターって、

魂に(ソウル)火をつける(ライターで?!(^◇^;))

みたいなことかしら、と、すぐ調べてみると、どうも本名で、
加工写真か、絵画か、なんなんだろうと調べてみたら、

70前以上前の、なんとカメラだけの技術で、この写真で、

かなりのものは、投影して本人が楽しんでいたものの、現像もされていなかった、という衝撃。

加工やコラージュや、デザイン的な絵画も混ぜた写真が、斬新だった、とか、そんなことかなと思って、よくわからず、

ただ、すごい引力に惹かれて、回顧展に行ったのでした。

名前は、ソール・ライター。
本名でした。

カッコよすぎる。

キャラクター設定で、考えようと思っても出てこないような、名前。

写真展の写真は、ソール・ライターという人の、人柄が偲ばれる、「愛」の溢れたものでした。。。

目の前にある、身近で、手の届くところの世界をただ、ひたすら愛した、

そしてそこに、「俺が」というザワつくようなものが何一つない、
ただ、ソール・ライターという人のフィルターを通した飾らない愛が、
美しく、優しい眼差しで、投影されていました。

可愛らしさや、茶目っ気と、
枠にはまらない、

でも、仕上がったものを見てみれば、

スタイリッシュカッコよく、
美しくて、絵画のような世界観と、

そのまま広告に使われそうな、

センス、センス、センス。


じゃあ、センスのパワーで押してくるのか、というと、
なんとも気負いがなく、

会ったこともないソール・ライターという人のファンになってしまうような、写真。


わたしは、写真に造詣はありません。

唯一、知っていて好きな写真家は、レスリー・キーと、アラーキーで、
レスリー・キーにだったら、どんな写真でも撮ってもらいたい(一素人の個人が何を言っとるんだ、ということは、脇に置いてもらって、あくまで個人の憧れ、ということで(^◇^;))と、
写真を見た時、感動しましたが、

それくらいしか写真家さんを知らない自分ですが、

回顧展の最後の写真のコーナーを見て出た時、涙が出ていて、

自分でも驚きました。。。


ソール・ライターも、
ソール・ライターが愛した人も、
愛した被写体も、
もう、みんな亡くなっているのに、

そこには、何かわからないけれど、
生身の「愛」があった。

そこに、何かわからないなりに、触れた、という感じでしょうか。。。

多分、「愛があった、存在した」という時間に、

ソール・ライターの写真を通して、
時間を超えて触れることができた、

という感じでしょうか。


何で涙が出るんだろうと、離れたところから眺める自分と、

自分の中にある暖かい塊を手で触れるような感覚と、
優しい気持ちを感じている自分が居て、

とても、不思議な感覚でした。



優しい写真。

そして、めっちゃくちゃ、スタイリッシュでカッコ良くて、

一枚一枚どれもが、そのままレコードジャケットになるような写真で、

懐かしくて、でも、色褪せない。


そんな、写真家の回顧展。

膨大な量の、現像されていない写真の発掘からの作業が大変で、なかなか多くの写真は世に出る機会がなかったそうですが、いろいろなサポートを得て、
まさに今、発掘、整理がされているそうです。

まだまだ、これからも多くの写真に出会えることになるようで、楽しみです。

財団や、カメラの会社、美術館にも感謝です。


今のご時世ですから、いつか写真を見ていただけたら、

もし、行かれる場合はマスクなどされて、
安全に楽しい時間を過ごしていただけたら、と思います。

渋谷のbunkamuraザ・ミュージアムにて、3月8日までだそうです。

「永遠のソール・ライター」回顧展でした。



ありがとうございました。


今日も、皆さま楽しい一日を!


戸張碧月


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