見出し画像

母語では無いがゆえのすれ違いコント

台湾を遊学している時にベルギー出身の友人が出来ました。ですが、友人の出身地を知るのはかなり後になってからです。

友人とは、語学センターのパーティーで出会いました。友人が自己紹介をした際に出身地も聞いた気がするのですが、認識することが出来ませんでした。というのも、日本語での各国の名前が英語とは異なるように、中国語での国名は非常に難易度が高いからです。中国語で名前を聞いても、その国の言葉で名前を聞いても、認識出来そうにないと悟った私は後日、友人のクラスにiPadに表示したグーグルマップを持参しました。

🥝「あなたの出身地を指さしてほしいです!」
🇧🇪「う〜んと、私の出身地はここです」
🥝「そうなんですね!(ルクセンブルク出身なんだ)!!」
すれ違いの始まり


こうして、友人の出身地をベルギーの下に位置するルクセンブルだと勘違いしたことが始まりでした。友人と遊びに行った際に国の話になると

🥝「あなたの国ってチョコレートが有名なんだよね?」
(ルクセンブルはチョコレートで有名です)

🇧🇪「そうそう!持ってきたチョコレート全部食べちゃった!」
(ベルギーもチョコレートで有名です)

🥝「公用語が3つあるけど大変じゃない?」
(ルクセンブルの公用語はルクセンブルク語、仏語、独語の3つ)

🇧🇪「3つあるけど、なんとなく分かるよ〜」
(ベルギーの公用語はオランダ語、仏語、独語の3つ) 

🥝「白ワイン製造してるんだって?」
(ルクセンブルは白ワインが有名)

🇧🇪「ビールが有名だけれど、ワインも製造してた気がする」
(ベルギーといえばビール)

🥝「人口60万人は少なくない?」
(ルクセンブルの人口は63.23万人)

🇧🇪「そうだったかな?中国語の数字は大きくなると難しいね」
(ベルギーの人口は1156万人)
(中国の「万」という概念に馴染みがないため、数え直さなければならない)
自然発生したすれ違いコント

このように、まるですれ違いコントのような会話を続けていました。しかし、徐々に何か違うなと感じて、もう一度たずねるとベルギー出身であったことが分かったのです。全てが腑に落ちました(笑)

母語である日本語であっても勘違いは起こるのに、母語でない言語であれば尚更です。これは、2人とも母語でない中国語で会話していたがゆえのすれ違いなのです。

日常でコントを体験できるだなんて贅沢でした!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?