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西洋占星術~恒星ノート~

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神話から恒星の意味を考えています。恒星占星術、ギリシャ神話、天文学からどのような色合いがみえてくるのかを考えたものです。自分自身で学んだこと、思いついたことの研究・忘備録です。 …
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#西洋美術

恒星ノート~おとめ座

恒星ノート~おとめ座

〇恒星:スピカ、ヴィンデミアトリックス

主な登場キャラクター:ペルセポネ、ハデス、デメテル、ゼウス

ゼウスと豊穣の女神デメテルにはペルセポネという美しい娘がいました。ある日、ペルセポネがニンフたちと咲いていた水仙の花を摘んでいました。突然、大地が裂け、裂け目から冥界の神ハデスが黒馬に乗って飛び出してきました。ハデスは嫌がるペルセポネを黒馬に乗せ、自らの世界である冥界へと連れ去ってしまいました。

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恒星ノート~ヘラクレス座・ケンタウルス座 ヘラクレスのものがたり・下:12の大業

恒星ノート~ヘラクレス座・ケンタウルス座 ヘラクレスのものがたり・下:12の大業

ラス アルゲティ・アゲナ・トリマン

ヘラクレスのものがたり下:ヘラクレスとケンタウルスヘラクレスの大業(③)・⑪・⑫

○主な登場キャラクター:ヘラクレス・ケンタウルス族(半人半馬の種族)

 半人半馬のケンタウルス族は狩りの得意な野蛮な存在でした。ヘラクレスが与えられた「12の大業」のひとつ③エリュマントスの猪退治の際、ヘラクレスはポロスというケンタウルスと親しくなりました。

③エリュマント

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恒星ノート~しし座~ ヘラクレスのものがたり・中:12の大業

恒星ノート~しし座~ ヘラクレスのものがたり・中:12の大業

12の大業①・⑦・⑧・⑨・⑩

レグルス・ゾスマ・デネボラ・(スブラ)・(アルジャー)

主な登場キャラクター:ヘラクレス

 ヘラクレスがエウリュステウス王のもとで成し遂げた12の大業のうち、王が最初に要求したのは、①ネメアのライオン退治でした。鉄でも貫くことのできない毛皮をもった獣でした。この大獅子は人や家畜を食い荒らしていました。大獅子に襲われて、すみかの近くに住む人は激減し、ヘラクレスを大

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恒星ノート~コップ座・いるか座~

恒星ノート~コップ座・いるか座~

アルケス・スワロキン

アリアドネの物語・ディオニソスの物語……登場するのは、ミノス、アリアドネ、ディオニソス、テセウス、ポセイドン

ミノス王はクレタ島の富と権力を一手に握る王でした。王に力を与えたのは地震と深海の王ポセイドンでした。ポセイドンは魚の尾をもつ姿で描かれていることが多い神です。海の生物は現代とは異なり、恒温動物とはちがう「狡猾さ」「冷淡さ」があるものとしてとらえられていたようです。

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恒星ノート~おうし座・かんむり座

恒星ノート~おうし座・かんむり座

アルデバラン・エルナト・アルシオネ・アルフェッカ・(アルへカ)・(プレアデス星団)

○おうし座の神話:登場するのは…ゼウス・エウロペ

フェニキアの王の娘エウロペは海辺で遊んでいました。そのようすを天から全能の神ゼウスが見下ろしていました。花を摘んでいるエウロペの美しさに魅了されて、一等の白い牛に姿を変えたゼウス。ゼウスの化身は白く、透き通るような角を持っていました。美しい牡牛に見惚れたエウロパ

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恒星ノート~かに座・うみへび座~ヘラクレスのものがたり・上

恒星ノート~かに座・うみへび座~ヘラクレスのものがたり・上

アキュベンス・アルファルド・(プレセぺ星団)(ノースアッセリ・北のロバ)(サウスアッセリ・南のロバ)

○ヘラクレスのものがたり上:12の大業。②うみへび退治(③~⑥)

主な登場キャラクター:ヘラクレス・ヘラ

英雄ヘラクレスはゼウスとミュケナイの王女アルクメネとの間に生まれた息子でした。ゼウスは妻ヘラとの子ではないたくさんの子に恵まれましたが、ヘラは多くのゼウスの相手とその子を憎みました。なか

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恒星ノート~ふたご座・はくちょう座~

恒星ノート~ふたご座・はくちょう座~

カストール・ポルックス・アルヘナ・デネブ

主な登場キャラクター:ゼウス・レダ・カストール・ポルックス

スパルタの王、ティンダレオスには美しい妻レダがいました。たいへんに美しかったので、全能の神・ゼウスの目にとまりました。ゼウスは美と愛の女神アプロフィデに頼み、協力をあおぎます。

あるとき、レダが窓辺にいると1羽の鷲が1羽の白鳥を追い回しています。白鳥の姿をみて、レダは白鳥を助けようと、白鳥を

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恒星ノート~アンドロメダ座・カシオペア座・ケフェウス座・くじら座~

恒星ノート~アンドロメダ座・カシオペア座・ケフェウス座・くじら座~

アルフェラッツ・ミラク・シェダル・アルデミラン・メンカル

〇アンドロメダの物語

主な登場人物:アンドロメダ・王ケフェウス・王妃カシオペア・ペルセウス

エチオペアの王・ケフェウスには美しい王妃カシオペアと王女アンドロメダがいました。カシオペアは娘であるアンドロメダの美しさを自慢していました(自分の美しさも自慢したという説もある)。王妃カシオペアは「娘アンドロメダは海神ネーレウスの50人の娘たち

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恒星ノート~ペルセウス座・ペガスス座~

恒星ノート~ペルセウス座・ペガスス座~

ミルファク・カプルス・アルゴル・マルカブ・シャアト

〇ペルセウスの物語

主な登場キャラクター:ダナエ・ゼウス・ペルセウス・アンドロメダ

アルゴスの王アクリシオスにはダナエという美しい娘がいた。「ダナエの生む男の子に殺される」という信託を受けた王は、娘のダナエに男がちかづかないように青銅の塔にダナエを閉じ込めた。一人の老婆に見張らせることまでする徹底ぶり。そのようすを天から見ていたのが全能の神

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西洋占星術では春分の日は一年のはじまり。春分の日のホロスコープは一年の流れを示します。このタイミングで初ノート完成!

恒星占星術にはまっています。小さい頃からギリシャ神話の本を読み漁っていました。ひさしぶりにギリシャ神話にもどってきました。神話の理解にくもんの星座カードがおすすめ。

恒星ノート~牡羊座・りゅう座・はと座・りゅうこつ座~

恒星ノート~牡羊座・りゅう座・はと座・りゅうこつ座~

ハマル・トゥバン・ファクト・カノープス

○おひつじ座・りゅう座の物語

主な登場キャラクター:アタマス王、プリクソス、ヘレ

ギリシャの中部の国のアタマス王には、ニンフ(精霊)の妻ネペレがいました。妻との間にプリクソスという息子とヘレという娘がいました。ところが、妖精である妻は神々の世界へ帰らなければならなくてはならなかったのです。アタマス王はイオを後妻として迎えます。イオは2人の子を産むと、先

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参考文献

「星座カード」監修 村山定男   写真 藤井旭   くもん出版

「星座のはなし」監修 永田美絵  写真 八坂康磨  宝島社

「ギリシャ神話シンボル辞典」ソニア・ダルトゥ著、武藤剛史訳

「ヴィーナスの片思い」視覚デザイン研究所 編 

図説「ギリシャ神話」  神々の世界編・英雄たちの世界編

松島道也・岡部紘三著 河出書房新刊

「神託のタロット」   鏡リュウジ監訳・ジュリエット=シャーマン

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