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アダルトチルドレンが自分を取り戻す過程

アダルトチルドレンは自分の心の中に数多のいたたまれなさを抱えています。
過去のいたたまれなさの経験が今現在のパニックとして生きづらさを増しています。

それがひとつ解明したとて抱えている星の数ほどのいたたまれなさのわずか一つにすぎません。過去の感覚がよみがえり執着をひとつ手放したところですべてがクリアになるには程遠く、生きづらさが大きい人ほど比例して多くの時間がかかることと思います。

ひとつのいたたまれなさが自分の中に落とし込めれば次に進めることにもなります。そのようにひとつひとつの地道な努力で時間をかけて過去を少しずつ取り戻し、断片的に散らばった記憶が一つの道となり、自分の過去として自分の記憶の中にしっかりと刻まれていくようになります。

簡単な回復の道のりを進めば、引き戻すことを頻繁に繰り返すかもしれません。
キラキラしたものに依存してしまうかもしれません。

それでも本人が楽になれるのならいいと思いますし、わざわざ険しい道をいくことをしなくてもいいと思います。
どれが正解と決めつけることもなく自分が進みたい道へいくことがいいのだろうと思うのです。

私自身は、楽な道を進みたいと今は思わないようになりました。見守ってくれる人々がいて、険しい道の先に歩きやすい道が見えるのなら行くしかないと、躊躇しながらも3歩進んで 時には抵抗しながら2歩下がりつつも進んでいくつもりです。

自分が進んできた道のりを振り返ってみて思うことは
アダルトチルドレンの回復はジェンガのようだということ。

ジェンガって知っていますか?
木の板を積み重ねたものを倒すことなく1本ずつ引き抜くゲームです

人の内面とは、生きてきた中で経験を積み重ねたものだとして考えるとわかりやすく当てはまります。

アダルトチルドレンは、土台となるジェンガの下の部分がきれいな正方形に積み上げられていません。三本だったり、片方がはみ出ていたり、バランスの悪い欠陥住宅の基礎と土台のように積み重ねられています。

人生はいやおうなしに進んでいきますので、それを修正することなく新しい経験をするごとにジェンガの板は積み上げられています。
自分自身の力でどうにか均衡を保っていきますが、いつかは崩れてしまうことでしょう。

積み上げられていく途中でどうにかしたいと人の手助けを借りてバランスを修正しようと試みた時、直せるのは上の方からなんだと気づきます。

そうなんです。いちばん近しいところから直しを試みるというのがポイント。

カウンセリングで、私は家族を子ども時代に亡くしていることで幼少期の記憶が薄く、また現在の親の状態を見ることもできないため、母親にされた理不尽なことがはっきりとしませんでした。

グループカウンセリングを受けている一緒に回復を目指す仲間たちは、親にされた辛かったこと、苦しかったことをカウンセリングで話す中で今の苦しみとどうつながっているかということが分かり始め、私はいつもいいなあと指をくわえて見ている側でした。

それでもカウンセラーさんたちは、私の育ってきた環境を踏まえていちばん近しい時代から紐解いていくことをしてくれました。
そのありがたみがわからず、どうして私だけ子ども時代をみてくれないんだろうと拗ねていた時もありましたが、
私は少しずつ過去を思い出すことができ、母親からの理不尽な扱いされてきたことを思い出すようになってきました。

道のりは長いです。そしてこれからも続きます。でも着実に私は1歩ずつ自分を取り戻していっています。

ジェンガの上の方を一つ外しては上げなおし
その下にまた斜めになったジェンガの板があったら、そこから上の分を積み上げ直すことを地道にやり続けています。

ひとつしたのものを取りだすのに、上に積みあがっているものを何度も取り直すのは手間のかかる面倒なことです。でもそれを繰り返すからこそ思い出した記憶が忘れないように刻まれていきます。

そうはいっても忘れるのが得意なアダルトチルドレン。
その点をカウンセリングで再認識して再度自分に取入れることを繰り返し繰り返ししています。

難しいことかもしれませんができないことはないと思いながら今現在を生きています。私だけではなく、あきらめることなく道を進め続けられる人は回復へ向かうことができると思っています。


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