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Believe&Peace #4 LETTER~僕と君と僕の生きてきた証01~

ラブレター…僕の時代でも既に昔のアイテムであり
PHSやポケベルの後期だったので書く人は少なくて
レアなアイテムでありました。


そんなレアな存在が何故か僕の机に入ってまして。


あれは小学校の入学式終わり、教室に入った時でした。

机の中に教科書が入っているので持って帰るようにと言われ
それぞれ皆でランドセルに教科書をせっせと詰めている中で
ポロッとピンク色の花柄の封筒が落ちました。

その瞬間から僕の小学校生活は一変します。
まだ始まっても居なかった小学校生活が若干、暗黒の時代に…

この時は上級生から入学のお祝いの手紙なんだろうと思っていて
皆も貰ってると思っていたのでそのまま机に戻しました。

それが違うと分かったのは翌日、登校してから隣の席の子に

"ねぇねぇ、こういう手紙入ってたよね?"

そう手紙を見せて聞いたら貰ってない!!と。

じゃあ何で僕だけ入ってたんだろう?と読めなかったので素直に言ったら
先生に読んで貰おうよ!!と言うので一緒に担任の先生に手紙を渡しました。
ピンク色の封筒の裏には差出人の名前が書いてあったらしいのですが
何せ入学したての僕やクラスメイトは難しい漢字は読めませんし。

すると先生が慌てだし、一旦職員室に戻ってきますと言って
教室の外へ消えてしまいました。

しばらくして戻ってきた先生が言うには

これはラブレターと言って好きな相手に好きだという気持ちを書いて
送る手紙の事で机や下駄箱に入れたり、直接手渡したりするもの
だという事とその差出人が6年生だって事を教えてくれました。

…そしてその6年生がこの学校には存在しない事も。

僕が入学した頃は少子化で3クラス作るのがギリギリな人数だったのに
手紙の中には6年4組と書いてあったのでイタズラであると判断したので
入学したばかりの生徒に何て事を!!と先生は怒ってたらしいです。

そこで職員室で他の先生に確認して犯人を探してからちゃんと
僕らに答えようとしてくれてちゃんと調べてくれたらしいのです。

でもそれがかえって火に油を注ぐではありませんが
騒動を大きくしてしまいました。

先生と言う大人が調べても分からなかった人から手紙を貰った
と言う事は幽霊か何かに好かれてしまったのではないかと。

その日から僕は"幽霊に惚れられた人"として6年間を過ごすことになりまして
何かと僕と班を組んだ人達が少し怯えてしまうようになりました。

別の学校に通っていた相方がずっと味方になってくれていたけど
何とも言えない空気を6年間過ごしました。


そんな中、5年生の時にちょっとだけこの手紙の話が動きました。


…続く。

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