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ファンタジー小説のプロットを書く 5

ファンタジー小説のプロットを完成させた戌井です。やったね!

まずは前回書き出した設定を埋めました。

① 始まり
季節、時間:冬、朝八時
とある社:関東某所にある寂れた神社「狐塚神社」
化狐一族:天狐の眷属。昔、怪我をした天狐を手当てして助けた縁で家が富み栄えその礼として建てた社の神職となった木谷家が絶えたために年々力を失っていたが、二十年ぶりにお遣い狐が生まれ、眷属の狐達はお家再興の兆しだと喜んでいた。

主人公:銀月(ぎんげつ)
【種族】化狐(天狐の直系、生まれながらに人に化けられる)
【年齢】生後二十年(百歳で一人前の扱い、精神年齢は十歳くらい)
【性別】男
【特徴】白毛の狐。化けると十歳くらいの少年になる。化ける以外の術は使えない。人の言葉は理解できるが会話はできない。

お使いを命じられる:主家の血筋を追って各地に散らばった一族の狐達に祭りの知らせを兼ねた挨拶周りに出された。主人公は目白の豊坂稲荷に居候している叔父に会いに行った。
都会:東京都内
満員電車:山手線内回り、東京→目白→東京の予定
パニック:行きは混んでなかったが、八時過ぎに乗ったらあまりにも人が入ってくるから蠱毒を仕掛けられたと勘違い。狐塚神社を出る時に大事な務めと念押しされ、豊坂の叔父に頑張って試練(満員電車)を乗り越えろと冗談混じりに励まされていたのも要因。無力だが生き延びるため先手必勝で周囲の人間に噛みつこうとした。

女刑事:野々木鞠花(ののき まりは)
【種族】人間
【年齢】26歳
【性別】女
【特徴】新宿署の生活安全課少年係、気が強い、太眉、しっかり者、ポジティブ、真面目。

② 事件1
着いた駅:新宿
転移能力:鞠花に捕まり殺されると勘違い、とにかくこの場を離れたい一心で発動。
異世界:アルメラン(豊穣の地)
【季節・時間】凪の月(降星の少ない季節)、早朝・朝市の時間
【国】リートス王国、開拓街(テリオルノ)エネア
【風土】乾地(固い岩盤に覆われた植生が乏しい土地)に星獣の森が点在し、国内唯一の大河、クローニア川沿いに開拓が進められている。
不審者扱い:開拓街エネアの衛士(本業の傍ら月に数日の召集に応じて街の守衛を務める、手当有り)に不審がられる
独房:守衛所の留置施設(簡易牢)
監禁:両手首に革手錠、靴・上着・金物は没収

③ 対処1
主人公がもふもふ仲間(流星獣)を作る:鞠花が牢に入れられる前に隙を突いて逃走、街の外へ逃れ、森へ逃げ込んだところで流星獣と出会う。見た目が狐に似ていたから年経た大狐と勘違いして挨拶。相手は主人公を希少な小型の流星獣と勘違いして興味を持ち、あれこれ教えてくれる。

流星獣:スタウギラン
【種族】星獣だが森を持たない流れもの
【年齢】五十~六十歳(三十ぐらいから年を数えるのを忘れがちで正確な年齢は不明)
【性別】男
【特徴】化狐が気に入って行動を共にしている、人間助ける気は無い
【外見】緑の目・青い毛並・黒い爪・狐に似ている、体高は成人男性の5~6倍だが大型・小型化も可能

開拓街の衛士長:トリア・ミラルーシュカ(ルシ・敬称、ルーシ・親しい)
【種族】人間
【年齢】24歳
【性別】女
【特徴】開拓街の衛士長、性格はクール系・合理的で論理的、めちゃ強い脳筋、本業は石材加工屋の工員長
【外見】薄茶の長髪、琥珀色の目・色白・筋肉質でスタイルいい美人・革鎧・帯剣

結界石を採ってくる約束:流星獣と主人公を希有な流星獣と勘違い、主人公が鞠花に懐いている様子から鞠花を守護星獣を持つ聖人と見なし、街の危機への援助を依頼。

④ 事件2

衛士の青年:パドス
【種族】人間
【年齢】25歳
【性別】男
【特徴】護衛役、強い、本業は森の周辺で採取を行う狩人
【外見】黒髪・浅黒い肌・青目・長身・ごつい、服は革の上下にブーツ、身軽さ重視

開拓者の男:グラウ
【種族】人間
【年齢】38歳
【性別】男
【特徴】護衛役、強い、貴族に雇われている開拓者
【外見】刈り上げの金髪・緑目・日焼け肌・右半身に刺青有り、長身マッチョ、革鎧と革マント・野営道具

開拓者の女の子:オルニ・マシュマーテ
【種族】人間
【年齢】15歳
【性別】女
【特徴】鉱脈探しのプロ、グラウの姪
【外見】金髪・緑に金混じりの目・色白、手足に染料による鮮やかな赤い紋様有り、小柄・華奢、軽量化された革鎧と革マント・木製の杖・水晶のペンダント

森の奥にある鉱脈:星石の鉱脈、地表に星石が露出した窪地に水が溜まり星獣や獣達の水場になっている
転移の力の使い方を学ぶ:星獣は天走という技で瞬間的に長距離を移動できる、そのやり方と転移術が似ている(天走は自分以外のものを移動されることはできない)
メンバーをサポート:獣や小星獣に襲われた時に連れて逃げる
街の守護を担う:守衛隊 所属する衛士は本業の傍ら月に数日の召集に応じて街の守衛を務める、手当有り。
 組織構成 守衛隊長以下地域ごとに6つの小隊と管理運営を担う事務隊がある
 人員数 1小隊24人で6班制、各班予備員が2人か3人いる
 活動内容 班ごとに担当地域の見回り、揉め事の調査・仲裁・処罰(警察兼判事のような立場)

この世界の知識:
【名称】 アルメラン大陸のリートス王国内にある貴族領近郊未開拓地に建築中の開拓街のエネア
【成り立ち】 創造神・エディス(狼っぽい姿)が星の力が満ちた牙で闇を切り開いて大地を生み出し、天から星を降ろす事で大地に恵みを与えている。生き物はすべて最初に地に落ちて砕けた巨大な星の砂と大地を流れる川の水を血肉として生まれた。死ぬと肉体は白い砂に還り、魂は精霊になって天に昇り星の力の一部になる。人間はエディスの恵みを大地に満たすための使者であり、星獣を奉り森を繋げるために存在する。
【歴史】エディスの従僕として生まれた最初の人アルーギエが教皇となって建国したのがエアル神国。神国の繁栄と共に人が増え、各地で王国が独立。時代を経て創造神への信仰が薄れた国が増えたが、「大降星群」の発生により神国からより遠い国の半数が壊滅。信仰を失うと創造神に滅ぼされると恐れられ、神国の影響力が増す。リートス王国は比較的新しい外縁部の国であり、神国と創造神への忠誠を示すための献上が重く課せられており、開拓によって水源を確保し水運を拡大させ国を発展させようとしている。
【市井の様子】その日暮らしの貧乏人が多いが活気はある。
【開拓】クローニア川から水を引き、領土を広げるのが目的。

森の星獣:シュプラメギス
【種族】星獣(大)
【年齢】2歳
【性別】女
【特徴】無口で人見知りする、知能はまだ低い、
【外見】無数の蔦で全身が覆われ糸玉のオバケみたいな感じ

パーティの進行を阻む:生まれたばかりの森に狩人が入り込んで鉱脈の石を無断で持ち去ろうとした事を根に持ってる。人間が森に入ってくると小星獣が嗅ぎつけて襲ってくる。

⑤ 対処2
衛士の青年と開拓者の男が拘束:小星獣によって蔦で拘束され、鉱脈近くのシュプラメギスの巣に閉じ込められる
シュプラメギスの巣:巨大な星石をくりぬいた半球状の床に結界を張っている。
人間と星獣の確執の歴史:「大降星群」によって滅んだ国々の生き残りは大半が狩人や開拓者となったため、星獣への恨みや反感を持つ者が一定数いるため、トラブルになりやすい。王侯貴族ほど創造神と星獣への敬意は厚く、守護星獣を授かる者もいる。狩人の一部にも守護星獣を授かる者はいるがレア。
化狐が森の主を説得:狐塚神社で叩き込まれたお遣い狐の心得を根拠にし、人間は弱く愚かで迷いやすいから神の使いである自分達が手助けしてやるのが務めだと諭す。

開拓街の支援をしている貴族:ヒューレ・マウレスキア
【種族】人間
【年齢】41歳
【性別】女
【特徴】毅然として理知的、
【外見】水色の髪、青い目、白い肌。ぽっちゃり系で陽気、黄色をメインとした刺繍が多いひらひらの服

守護星獣:ウェナゴルタ
【種族】星獣
【年齢】100歳ぐらい
【性別】女
【特徴】真面目で堅苦しい、辛辣な言い方や言動が多いが悪気はない
【外見】青い一本角を持つ大きな馬、人間に化けると青い髪に銀色の目、色白でスレンダーな美少女

異世界っぽい固有名詞を考えるのは大変だなあと思いました。
今回はギリシャ語とロシア語となんとなくでそれっぽくしてみました。

上記の設定を加えながらプロットを書き直します。

① 始まり   100
狐塚神社に仕える化狐一族の銀月は人に化けられるが他には何もできない。お遣いを命じられ東京にいる叔父の元へ行くが満員電車を蠱毒と勘違いしてパニックになり変化を解いて乗客に襲いかかろうとしたがスリ警戒に駆り出されていた刑事の野々木鞠花(ののき まりは 26歳)に捕獲される。(138)

② 事件1   100
鞠花に抱えられて電車から出る瞬間、銀月は自分のあまりの無力さにこの世から消えたいぐらい落ち込んで転移能力が発現し、鞠花ごと異世界のアルメラン大陸に転移する。開拓街エネアの朝市が開かれている広場に現れた鞠花は巡回中の衛士長に怪しまれ不審者として守衛所へ連行される。(131)

③ 対処1   100
銀月は連行中に素早く逃げて街から森へ逃げ込もうとしたら、流星獣のスタウギランと出くわす。話をするうちにここが異界で自分のせいで人間を巻き添えにしていたことを悟り、鞠花を助けるためにスタウギランに協力してもらって守衛所から鞠花を解放させる。鞠花は衛士長のトリア・ミラルーシュカと現状を話し合い、自分に懐いている様子の銀月と銀月を可愛がっている様子のスタウギランの力があれば街の危機を救えると知り、結界石を採ってくる約束を交わす。(214)

④ 事件2   200
森で結界石を集めるために、銀月とスタウギラン、衛士のパトス・開拓者のグラウとマシュマーテが森の奥にある鉱脈を目指す。鞠花は守衛所で、この世界の知識を学ぶ。マシュマーテは鉱脈探しのプロ、グラウとパトスは護衛役。スタウギランは銀月を気に入って行動を共にしているだけで人間を助ける気は無い。銀月はスタウギランに力の使い方を学び、小星獣や他の獣に襲われた時に転移の力でメンバーをサポートする。森の主である大星獣シュプラメギスが進行を阻むため小星獣をけしかける。(226)

⑤ 対処2   200
パトスとグラウを小星獣達が蔦で拘束してシュプラメギスの巣へ閉じ込める。銀月は流星獣と間違われて敬われる事を利用して仲裁に入ろうとするが、スタウギランから人間と星獣の確執の歴史を知らされる。銀月はシュプラメギスを説得し星石に触れない代わりに人質は返してもらう。全員で街に戻り、パトスが鞠花とミラルーシュカに現状報告。シュプラメギスと和解できなければ開拓街を放棄しなければならない。開拓街の支援をしている貴族のマウレスキアが守護星獣のウェナゴルタと共にやってきて強引に森へ入ろうとするが銀月が止める。スタウギランも加勢し、マウレスキアは兵を引き、開拓街を放棄すると宣告。(284)

⑥ 終わり   100
街の住民と開拓者の多くが街を出るが、行く当てのない弱者と街に愛着がある者達は残る。鞠花を心配したミラルーシュカも残り、鞠花は結界石があれば街を守れると考え、ひそかに森へ入る。後を追ってきた銀月と共にシュプラメギスに会い、学んだ知識をもとに和解。安心で自由な暮らしを手に入れる。(138)

文字数の割合はだいたい予定通りですが、対処①だけ倍になってますね。
削るべきかどうなのか判断がつかないからとりあえずこのまま進めます。

次回はいよいよ執筆開始です。

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