いきなりながら,漫画の話(育児日記その1)
たまには雑文でも書こう書こうと思っているうち,あっという間に時間が過ぎるのはぼくにはしばしばあることです.本当ならば定期購読マガジンにもおまけの雑文がついているはずなのですが,ほとんど書いていません(一応単品購読よりはお得になっているはずなのでご容赦願います).
あらためてご報告いたしますと,2020年8月5日,長男が生まれました.
さすがにここでは顔は出せませんが,目元くっきり目力強めの凛々しい子でちょくちょく「ほんとうに手前の子か」と思うほどです.そしてなんともおとなしいというか物分かりが良いというか,大泣きをするのは空腹のときくらいで,おむつを濡らしてもケロッとしていますし,夜泣きもさほどしません.ビギナーの親に気を使ってイージーモードにしてくれているようにすら感じます.本当にビギナーなのは赤ちゃんなのですが.
(親のひいき目で言うことですから話半分に聞いていただければ結構です)
そうこうするうちに一月半が経ち,パパさん数学徒の先輩であるさのたけと @taketo1924 さんからこんなコメントを頂きました.
ぼく自身,思うことの多い日々にあって,これらの気持ちが忙しい日々に流されていくのに一抹の寂しさを感じていたので,これから折に触れて育児日誌をつけていきたいと思います.絵が描けるとさらに面白いのでしょうけれど,こればかりはぼくのスキルセットにはないので仕方ありません.
誕生以来1か月ほどは,私用の外出もほとんどせずに過ごしました.9月に入り秋の声を聴き,気分にも多少余裕が出てきて,久しぶりに書店に足を向けました.懐かしいシリーズの新刊が2冊ありました.
「中国嫁日記」は独身時代のぼくと妻がそれぞれ買い揃えていたシリーズ(マンガの好みはかなり違うので珍しい)で,その新刊が「ママたいへん編」だというので,妻へのプレゼントのつもりで買いました.
月さんご夫妻に長男が生まれたことも育児のドタバタも連載を見て知っていましたが,自分に子供が生まれた後で読むとひとつひとつが染みてきます.こまごました書き込みに「ああそうそう」と妻と笑いながら読みました.一番「おおっ」と思ったのがクレヨンしんちゃんのほっぺたの出っ張りの話でしたね.確かにうちの子にもありました.
もう一冊の「おいおいピータン!」は,ぼくにしかわからない話で恐縮ですが,読んだときちょっと嬉しくてたまりませんでした.
というのも,妻の診察を待つ間に読んでいたのが前作の「おいピータン!」だったのです.
妻はあまり運転が得意ではなく,出産するクリニックも「通いやすいところ」を第一に決めました.診察は極力ぼくの手が空いているとき予定し,ほぼ毎回横に乗せていきました.
しかし,時はコロナ禍の真っ只中,クリニックも「本人以外は入らないで」の一点張りです.ぼくは妻をクリニックの入り口で下ろしたあと,すぐ近くのネットカフェで漫画を読んだりYouTubeの仕込みをして過ごしていました.
そこで読んでいたのが「おいピータン!」だったのです.
何気ない日常にちょっとずつ食べ物のエッセンスが効かせてあって,あるあるネタでもないのに「こういうことってあるなぁ」とつい思ってしまう.主人公の大森さんのお腹まわりのタプタプ具合も他人事とは思えなくて,最終巻で大森さんが結婚したときは「ああいよいよ!」とホッとしました.
まだまだ息子の姿すらはっきりしなかった頃の話です.今目の前でタプタプとほっぺたをふくらませる息子を見ながら,大森さんのドタバタ生活を読む.なんとも幸せなひとときです.
さっぱり育児日記にはなっていませんが,これからもぼちぼち綴っていきたいと思います.絵はともかく,写真とかも載せられたらいいですね.
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