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群の定義〈龍孫江の群論道具箱〉
代数学の教科書を繙くと,概ね真っ先に群の定義が登場します.これです.
定義(群)
群(Group)とは下記なるものをいう:
器 集合 $${G \ne \empty}$$
機構 2項演算 $${m \colon G \times G \to G}$$,要素 $${1 \in G}$$
ただし,$${a, b \in G}$$に対し$${m(a,b)}$$を$${ab}$$(または$${a \cdot b}$$)と表す.この演算の結果$${ab}$$をしばしば$${a}$$と$${b}$$の積と呼び,また演算自体を乗法と呼ぶ(演算の呼称については回を改めて述べる).公理系
結合則 あらゆる$${a,b,c \in G}$$に対し$${(ab)c = a(bc).}$$
単位元 あらゆる$${a \in G}$$に対し$${1 \cdot a = a \cdot1 = a.}$$
この要素$${1}$$を$${G}$$の単位元という.逆元の存在 あらゆる$${a \in G}$$に対し,$${a \cdot b = b \cdot a = 1}$$なる$${b \in G}$$が存在する.
この$${b}$$を$${a}$$の逆元という.
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群論の初歩について,基本事項をまとめます.教科書にはあまり書かれない細々とした計算や寄り道っぽい話なども多く取り入れようと思います.購読月中は過去記事をすべて読むことができますので,必要なときだけご購読いただいてもOKです!
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